2011年5月10日火曜日

水俣のかご





水俣のかごやさんにつくっていただいた、ご飯じょけです。
美しいだけでなく、触るとどこもすべすべしています。

小さいころ、夏になると、朝炊いたご飯を籠に入れて、風通しのいいところにつるしておきました。そして、夕飯には、ちょっと乾いたご飯を食べたものでした。
もっとも、岡山県の祖母の家のご飯籠は四角で、蓋がなくて、上にすすきのしべで、祖父の母親が織ったという、小さなすだれを掛けていました。

ご飯じょけは、タイ東北部やラオスで、籠にもち米を入れるのと、同じ発想です。




祖母は、たわしでごしごしとを洗っていました。ご飯を一粒一粒、食べるときに丁寧に取っても、籠の目に入り込むからです。
かごやさんのご近所の、一年中ご飯じょけを使っていらっしゃる方が、蒸かし布を敷いてからご飯を乗せているのを雑誌で拝見しました。なるほど、そうすれば、籠はいつまでも目づまりせず、蒸かし布の方は簡単に洗えるというわけです。

蓋は、ぴたっと、かごやさんの言葉を借りると、かぷっと、気持よくはまります。
最初は美しい青竹色でしたが、どんどんあめ色になってきました。




三つ手籠は、水俣ではなく、大分の伝統的な形の籠だそうです。
とっても姿がよくて、使うたびに楽しくなります。天ぷらを揚げるための野草、大人数の時のお菓子など、映えますし、たくさんのものを運びたいとき、片手で運べるのも便利です。




梅干ばらは、梅干などを干すための籠ですが、大量にゆでたうどんを乗せるのにつくっていただきました。直径45センチです。
いつもピールをこれで干していて、ブログにもたびたび登場しています。
裏には、かわいい、丸竹を切った足がついています。固く編まれていて、厚みがないのに、しなったりしません。




三角の籠は、この三角じょけに出逢うまで、見たことがありませんでした。
尖ったところを使って、豆などを、口の小さい容器に移し変えるのに便利ですが、我が家ではもっぱら、これも茹でたうどんを乗せるのに使っています。

水俣のかごやさんは、ご近所の注文優先で仕事をしていらっしゃるので、もしかしたらご迷惑かとも思いますが、ホームページはこちらです。



8 件のコメント:

  1. 水俣のかごや2011年5月11日 23:40

    ご紹介どうもありがとうございます。

    こうしてみると、結構たくさん編ませていただいたんですね。当時は籠を編ませていただくことで、私自身も色々勉強させてもらってました。

    でも昔に編んだ籠を見るのはどこか恥ずかしくて緊張しますね。無事に飴色になっているのを見て、少しほっとしてますけど。

    ご飯じょけは、昔は米粒が目に詰まっても特に気にせずそのまま川でじゃぶじゃぶと洗っていたそうです。なので、布を敷かない場合も多かったようですよ。

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  2. 水俣のかごやさん
    こちらこそ、ありがとうございます。
    まだ、腰テゴとか、うなぎテゴとかありますよ。
    そうです。ご飯じょけは川(用水路、内川と呼んでいました)で、洗っていました。ご飯粒を粗末にしなかった時代で、ほとんど拾いきっていたので、洗うのもそうたいへんではなかったと思います。
    振り洗いもよかったですね。流しで、たわしでこすると、かえってご飯粒が籠目に入り込んだりします。
    籠を編むには、よい季節になりましたね。

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  3. まりの2262011年5月17日 15:40

    かご・・素敵ですね

    もともと手つきの籠などが好きでしたが
    こうして生活に密着した道具である籠・・
    なんだか懐かしいようなほっとした気持ち

    ご飯・・そう言えばおひつや籠に保存してましたっけ
    プラスティックでしたが
    ご縁があればご飯じょけ使ってみたいです

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  4. まりの226さん
    水俣のかごやさんの籠は素敵ですよ。
    九州の竹籠は、水俣のかごやさんの籠も含めて、日本で一番だと思います。
    よい竹が採れて、そのよい竹を使って、籠師さんたちが腕を磨いてきたという伝統があるようです。
    いつか、ご飯じょけを手元に置くことができるといいですね。

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  5. はじめまして、こんにちは。
    素晴らしいかごでしばらく見入ってしまいました。
    水俣のかごやさんで注文できたらと思っているのですが、調べてみたのですが注文方法がわからず、もし失礼でなければ教えて頂けますか?
    宜しくお願い致します。

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  6. ランさん
    初めまして。コメントありがとうございます。
    以前はそれでもつくってくださいましたが、この数年はまったく余所者(都会者)の注文は受けていないようで、私も友人に頼まれてお願いしてみましたが、断られてしまいました。ホームページを見ましたが、メールアドレスも載っていないようですね。
    でも、ご迷惑を承知でメールするなら、inok@jasmine.ocn.ne.jpです。
    ダメもとでやってみますか?最近はHPもあんまり更新していないけれど、元気かなぁ。

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  7. 大変丁寧なご返答頂きありがとうございます。
    そうなのですね。
    せっかくなのでダメもとで連絡してみたいと思います。
    春さんのブログは学ぶ事が盛り沢山で、これからも愉しく読ませて頂きます。
    この度は本当にありがとうございました。

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  8. ランさん
    どうしてもだめなようだったら、もう一度ご連絡くださいね。ほかの心当たりがあります。ただし、こちらは2、3年待ってもできるかどうか(笑)。出来上がりはとっても素敵なのですが。
    あと、竹虎(http://www.taketora.co.jp/fs/taketora/cooking/sa00174)でも売っています。

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