ある日、私のデスクに、封も切っていないアイヌの楽器ムックリが乗っていました。
「あれっ、どうしたの?」
「さあ、どうしたんだかなぁ。出てきたんだ」
いったいどこから出てきたのでしょう。おおかた、夫が北海道に行ったときに、いただいたものなのでしょう。いったいいつのこと?
「いるだろう?」
いります。
じつはしばらく前に、ムックリの演奏を聴く機会がありました。でも、そのムックリに紐がついていた記憶がありません。紐がついていれば、初めて見るものだから気がつかないはずはないと思うのですが、記憶違いでしょうか。
それは演奏会ではなく、釧路湿原の動物についての講演会での余興で、目の前で演奏なさいました。ムックリとおっしゃったのだけれど、
口琴だったのかもしれません。
左の二つの口琴はフィリピンのミンダナオ島のもの、中のはマレーシアのもの、どちらも竹でできています。
ミンダナオの口琴は平たくて、
マレーシアの口琴は厚みがありますが、どちらもよくできていて、素人の私でもなかなかよい音を出すことができます。
ところがお土産にもらった金属の口琴は、響くどころか、音さえ出ません。
そして、ムックリ。
東南アジアの竹の口琴たちが、装飾があるという意味ではなく、精巧につくられているのに、ムックリは雑で、弁の位置も左右対称ではありません。竹はまっすぐ加工したつもりでも曲がったりしますが、お土産物とはいえ、技術は低いものです。
開けて説明書通りに紐を引っ張ってみましたが、難しい。
よい音が出るには至りませんでした。
我が家にもあり今出してみました。
返信削除説明書まで一緒です。
製作者「秋辺 紀美代」さんですが入手経路は不明です。
昭ちゃん
返信削除あはは、ありましたか。家のも秋辺紀美代さん作と書いてありました。へたくそなんて言って悪かったですね(笑)。これ難しいですよ。絵の通りに紐を引っ張ってみるのですが紐の位置からしてほとんど動かないし。
ムックリは、人に聞かせるというより、心を落ち着かせる楽器として奏でたようです。
もしかして、入手経路不明で、日本全国一家に一つずつあったりして(笑)。そんなわけありませんね。
たしかうちにもあったはずです。息子が修学旅行で北海道に行った時に、アイヌの方との実演交流会があり生徒全員楽しく参加しました。これを上手く使いこなすのはなかなか難しいと言っていた記憶があります。説明がなければ、何につかいどういう物なのか想像もつかないデザインです。牛乳栓と凧糸でつくるブンブン独楽もそうですね。
返信削除hattoさん
返信削除あはは、やっぱり一家に一つありますね。竹の口琴の方はいい音が出ますが、ムックリは心が落ち着くどころか、焦るばかりです(笑)。
でも、考えてみれば、中東からインド、東南アジアを通ってアイヌまで口琴文化が広がっているのですから、それって素晴らしいことですね。
hattoさん
返信削除調べてみると、口琴はアジアだけでなくヨーロッパやアメリカにもありました。広い地域で愛されていたのですね。
ほんとうだね!色々な所にありました。しかも「くちづけ口琴」なんてのも発見しましたよ。ちょっと私には演奏できないなぁあれは。途中で笑ってしまいそうです。
返信削除hattoさん
返信削除見ました、見ました(笑)。知りませんでした。
見ると、口琴は圧倒的に金属のものが多いですね。慣れるといい音が出て、竹よりずっと長持ちするからでしょう。オアシスなんかで口琴の音を聞くと、最高でしょうね!