2014年3月29日土曜日

一応、できた


息子の本棚が、八割がたできあがりました。
右が万能木工機の「自動鉋」をかけた板、そして左がまだかけていない板です。


木がゆがんだり、厚みが違ったりするので、多いところは5ミリ近くは削りますから、鉋くずもいっぱい出ます。
鉋くずを見ていて、いつも思うのは木の運命です。これからずっと見られ続ける部分があり、中身となって表面には出られなかった部分があり、クズとなって捨てられる部分があります。
「あっ、心もち厚い」
などと削っていると、表舞台に立てたはずの部分があえなく削られるわけですから、気持ちを察してしまいます。
もっとも、それら全部をひっくるめてが「木」なのですが。


外回りは、板の厚みが15ミリ、格子に組む板は10ミリです。
自動鉋をかけたあとは、手鉋をかけるといいのですが、技術上の問題があり省略します。


厚みが出たら、やはり万能木工機の「手押し鉋」で、木端をまっすぐに削ると同時に矩(かね)を出します。うしろの盤に板を押しつけて削ると、木端が削れると同時に、太い面と木端の角が直角になるのです。
手前の赤いものは、鉋刃がむき出しにならないようについている、危険防止のカバーです。


中では鉋刃が回っています。


片方の木端がまっすぐで直角になったら、それを基準にして、もう一方の木端を削って幅を出します。
もう少し厚みがある板だと自動鉋に立てて削れますが、厚みがわずか1センチなので、立てて押さえるとたわみます。そこで、テーブルソーを使って、同じ幅に揃えます。
全部、同じ幅の板をつくっているつもりでも、実際はちょっと反ったり、全体に曲がったりと、一枚一枚微妙に違ってしまいます。


次に組むための切り込みを入れます。
最初、15枚全部をまとめてクランプで留めて、丸鋸で切りはじめたのですが、なかなかうまくいきません。刃が切れなくなっていることもあり、曲がってしまったりするので、やむなくテーブルソーを使って、少しずつ切り込みを入れることにしました。

鋸刃の高さを板幅の半分にしておいて、ガイドを使ってずつずらしながら、板が組めるように切り込みを入れます。原理としてはもっとたくさん重ねても切れますが、長い板を短いガイドの一点で抑えて、押したり引いたりするので、重くなると力もいるし、ぶれてしまいます。
本当はもっと目のつんだ鋸刃を使わなくてはきれいに切れないのですが研ぎに出していて、仕方なく荒い刃でやっているので、切り口が醜くぎざぎざになっていますが、あとでやすりをかけると、なんとかなります。


さてさて、何日かかかって、やっと切り込みを入れ終わりました。
組むと運べないので、組むのは息子のところに行ってからですが、仮に組んでみます。


ところどころ、狭すぎるのは切り込みを切りなおして修正します。ちょっと広過ぎたかなと思うところは、案外目立ちません。


出来上がりの姿がだんだん見えてきます。


組み終わりました。


立ててみます。

息子には、正確に測ってと念を押しました。そして、息子の伝えてきた寸法から、縦横2ミリずつ引いたものをつくりました。
ちゃんと収まるでしょうか?家って案外左右の寸法が違ったりするものです。
先日も、いつも使っているコンベックス・ルールが0.5ミリ長いことを発見したばかりです。





2 件のコメント:

  1. 春さんへ
    すべてにコメントを書きたくなります(笑)

    木製の本棚、圧巻です。
    数字と現物、やっぱり違います。

    うさぎものが好きなので、
    妹さんのうさぎのマグカップ、かわいいです。

    私がお土産に買った刺繍なので見てわかりましたが、知人宅の額に入っていた刺繍は裏側でした。

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  2. bluemoonさん
    本棚は、日曜日に取りつけるつもりですが、はたしてちゃんと収まるでしょうかね?よく収まらないことがあるので(笑)、心配です。
    bluemoonさんは、兎年ですか?私もうさぎが好きですが、やっぱり猫です(笑)。まぁ、これ以上うさぎにまで手を伸ばしたらどうにもなりませんから。
    刺繍は裏側をきれいに刺す文化と、気にしない文化とありますよね。いつかお店で見たハンガリーの刺繍は、裏表まったく一緒でした。
    裏を額に入れていた人は、知らなかったかもしれないけれど、裏の方が好きというのも、もしかしたらあるかもしれませんね。というのは、私は裏を表にして使っている布があります(http://koharu2009.blogspot.jp/2011/09/blog-post_03.html)(笑)。表は派手すぎるのです。東南アジアの山岳民には、裏を見ながら刺すという、信じられない文化もあります。
    コメントいただけると喜びますから、遠慮しないでください。ありがとうございました。

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