以前はもっぱら、この形だけれどもっとちゃちな、柄がプラスティックのホームセンターで買ったものを使っていました。
でも、根を張った大きい草を抜こうとしたら曲がったりするので、もっと頑丈なのが欲しいと、これにたどり着きました。イギリスの古いものです。
重宝していたのだけれど、以前使っていたのを一つ草の中に置き忘れてしまいました。
すぐにさがしたのだけれど、見つかりませんでした。
畑仕事や山仕事などしていて、これまで剪定ばさみや鋸などを何度なくしたことか、絶対見つかるようにと、柄に赤いテープを貼ったり、赤くペンキで塗ったものまで、魔法のようになくしてしまいました。
数年後に、なくした草抜きがひょっこり見つかった時には、とくに木の柄が傷んで、まるで遺跡の中から見つかったもののようになってしまっていました、
失われた草抜きがまだ見つかっていないときに、同じようなのを見つけて二つ買いました。どちらかにしようと迷ったのだけれど決めかねて両方にしたのです。
でも、「帯に短したすきに長し」だったでしょうか。小さい方は角度がつき過ぎだし、大きい方は日常使いには重すぎました。
そうこうするうち、雑草の本か何かで、草抜きには小さい鎌が重宝すると知りました。
このあたりでは、草刈りにはわりと大きい鎌を使います。小さい鎌を使っている人を見たこともありませんでしたが、ホームセンターの鎌売り場に行くと、ちゃんと小さい鎌を売っていました。
以来この、掌の中に入るような小さい鎌一筋です。もっとも、これもいくつもなくしてしまいましたが。
ちょっと手ごわい根には、鎌を刃を立てて土の下を何回かひっかくようにすると、根もとれます。
草掻きは道具として大好きで、バングラデシュやカンボジアのものを持っています。 でもそれは、昔の農家の庭先のように、土なのに草が生えていない状態を保つのに役立つもので、ら使うというより、最初から「展示室行き」のものでした。
やはりイギリス製の立ったままで使える草取り鎌も持っています。
これは、もちろん使うために買いました。庭ではなく、畑の草取り用です。
ところが、見れば見るほど美しい。同様のホームセンターで売っている草取り鎌に比べると、惚れ惚れする美しさです。
といって、石など叩いてしまわないように気をつけて使い、使うたびにきれいに磨いていたのでは仕事にならなくて、これもすぐに「展示室行き」となりました。
鉄も美しく、
木も美しいのです。
草刈り道具入れの中で場所を塞いでいた、今ではあまり使っていない草抜きも、展示室に持って行くことにしました。
こんな道具類は、本当は、納屋にさりげなく置いているのが一番いいと思います。納屋兼作業棟が完成したら、飾れる場所があるでしょうか。
生活に密着した用具には無駄がないですね、その美しさにも驚いています。
返信削除昭ちゃん
返信削除「用の美」という言葉がありますが、長い間使われてきた道具には、足すことも引くことも必要のない、完成された美がありますね。そういうものと出逢うと、うっとりしてしまいます。
でも、それを形だけ真似て大量生産したりしたら崩れてしまう。大量生産するならまた別の、新しい素材に合った形を考える必要があったりしますね。
鉄の道具や刃物、大好きです(笑)。
この中に「ケンカキ」が二つ巧妙な柄の姿が
返信削除懐かしいです。
俵はこれでなくちゃー
昭ちゃん
返信削除それがね。小さい方は俵でなくて畳みを引っかけるものです。畳み屋さんが来たとき、「これであげたらいいですか?」と「ケンカキ」を見せたら、古くなって使わなくなったのがあるからあげると言って、持って来てくれました。
それにしても、これで俵を引っかけて、60キロのものを持ち上げるなんて、考えられないですね。怪我をして知ったのですが、腰が曲がるのは、継続的な姿勢ではなくて、重いものを持ちあげるからだそうです。昔は腰の曲がったおじいちゃんもいましたが、今ではおばあちゃんばかりなのは、男は機械化しているのに、女は漬物石とか機械化していない部分を担っているからなんですね。身体は使えば使うほど健康でいられるわけでもないと知りました(笑)。
よい悪いは別にして、
返信削除生活の様相が変わりこれも時代の流れですよね。
自慢そうに(そういうわけではないでしょうが、)
酸素ビンの容器を高い足場の上で担いだり、
重いセメント袋をはこんだり、、、そんなことをしましたが、
危険だし安全面で怒られる今です。
我々世代の悪いことは「我慢することだって」そんなことも言われました。(笑い)