私の手持ちの曼荼羅の最後の一枚です。大きさは61×51センチです。
これは、両親に贈ったものですが、父の亡き後の母の身辺整理で戻ってきました。
三枚の曼荼羅の中では、もっとも巧みなものかもしれません。
巧みといっても、私は端正な、いわゆる上手物を愛でる気持ちは持ち合せていないので、あくまでも素朴な、土の香りのする下手物です。
細部までしっかり描き込まれています。
手の込んだものですが、職人さんたちは、確か一ヶ月足らずで一枚を描きあげるのだったと思います。
どんなに細かく書き込んであっても、飾っておく分には、細かすぎて、なかなか細部までは目がいきません。色を面として感じるくらいです。
かといって細部をおろそかにしては、曼荼羅にならないので、しっかり描き込んであります。
ネパールでは、今日も職人さんたちが細い筆を手にして、絵に顔を近づけ、息を詰めて描いていることでしょう。
今まで数えたこともありませんでしたが、この一枚に描かれている仏さまの数を数えて見たら、191体もいらっしゃいました。
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