2016年9月21日水曜日

蒲細工

ガマはイネ目ガマ科の植物で、日本には、ガマ、ヒメガマ、コガマが自生します。
ガマ細工には、どうやらヒメガマの葉を使うようです。


このあたりに生えているガマの葉は、こんな感じで、


この写真の葉とは、ずいぶん感じが違います。
ガマは湿地、水の中に生える草ですから、茎は根に空気を送るために、葦のように空洞です。そして、葉にも空気管が走っています。

与那国研究会より
 
この空洞を活かして、与那国研究会の皆さんは、鉄器も銅器もない、石器すらほとんどない三万年の昔に、人々はどんな舟で大洋を渡っていたかと、ヒメガマの舟を試していらっしゃいます。


岡山県蒜山(ひるぜん)のガマのバッグは、端の始末が見事過ぎ。
中敷きの端は切りっぱなしですが、中敷きを取ることができないので、端を見ることができません。


こちらはチェコのオロビネツ(ガマ)の籠です。

ミラベルカHPより

チェコの、いろいろな手仕事を紹介しているミラベルカで購入したもので、現在チェコで、ガマを素材から集めて編んでいるのは、イベタさんとその娘さん二人の三人だけだそうです。


チェコのオロビネツ(ガマ)の籠は、底を編んで、縁へと編み上げています。


そのため、端の始末は、縁の下でやっています。


オロビネツの断面に、たくさんの空気管があるのが見えます。
その内側もスポンジ状、これら空気の管はクッションになり、浮力にもなり、また保温力にも優れています。


籠もいいけれど、ござに編むと、夏は涼しく冬は暖かく、稲わらとは比べ物にならない気持ちよさだったと思います。


トラちゃん、それはちょっと小さすぎるでしょう。






10 件のコメント:

  1.  たまたま途中からTVを見ましたが
    春さんの話で解かりました。
    がまは一杯伸びていましたが近年絶え探しています。
     南米チチカカ湖の浮かぶ島もこれでできているのかなー

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  2. 昭ちゃん
    こちら、休耕田はガマばかり、私たちが刈りていた田んぼも10年くらい放置されていた田だったので、ガマがあり、抜いてみても数年は出てきていました。根は太くて、まるでホースみたいになっていました。今日も買い物に行ってガマを見ました。穂はまだついていましたが、葉はもう黄色くなっていました。
    チチカカ湖の島や舟は葦のようですよ。で、与那国の人もその葦舟を習った人の指導でつくったようです。葦も茎は空洞だと思いますが、根はどうなっているんでしょうね?葦は汽水域でも生えて、日本のマングローブですね。でも霞ヶ浦も護岸工事でまわりを固めてしまっていますから、葦は減り、アオコが発生して水は浄化しても浄化しても濁っています。
    ドイツでは、コンクリートで固めた護岸を壊して、昔ながらの石につくり代えたりしているようですが、日本ではそんなことは起こらないですね。コンクリート三面張りで水が波立たず酸素が足りないとなれば、はがして元の葦の土手にするのではなく、コンクリートに石をはめ込んで、人口の波を起こさせる方向に発想する人たちばかりですから。

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  3. なんとガマでも籠が編めるんですね!昔の人はとりあえずいろんな植物で籠を編んでみたのかな?

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  4.  春さん横レスごめんなさい。

    hiyocoさん相変わらず開きません
    ほかの方のコメントは来ていますか、
    江ノ島が見られないのでー  昭ちゃん

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  5. hiyocoさん
    草はなんでも役立ったのですね。
    川辺の草は、イグサやガマはござや籠になったのを知っていましたが、ホテイアオイの繊維を見たときはびっくりしました。ホテイアオイでは籠も編んでいますがハンモックなんかも編んでいて、切れないのが不思議と思いましたが(笑)、大丈夫でしたね。
    あと葦やすすきは、硬いので屋根に葺いたりすだれにしたりくらいしかできませんが、スゲは何にでもできるし。たぶんいろんな草を試してみて、腐りにくいもの、撥水性のあるものなど、いろいろ選んでいったと思います。
    来年はガマの葉を青いうちに刈って、干して何か編んでみようかと思っているところですが、根気がないので、カラムシのように失敗するでしょうね(笑)。ネコジャラシのしべで縄も綯えるようだけど、根気が....(ははは)

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  6. 春さんへ お邪魔します。前回同様無視して下さい。

    昭ちゃんへ ブログにコメントしますね~。

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  7. ホテイアオイで籠やハンモックを?
    どの部分を使うんでしょう?
    ひょっとして、あのモッサリした根でしょうか。
    ホテイアオイのぷっくらした姿は好きだけど、水中から引き上げた時の
    根っこはなんだかゲッソリさせられてしまいます。

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  8. kuskusさん
    じつは製品は見たことはあるけれど、繊維を採る工程は見たことがありません。最初タイで、確かハンモックを売っているのを見たとき、「嘘でしょう」、誰かのかん違いでしょうと思いました。でも、それから普及し始めて、ネットショップなどでもホテイアオイの籠を売っているのを見たことがあります。
    繊維は、ちょっと茶色のまだらみたいだったけれど、茎から取るんじゃないかしらね。水槽でも夏ははびこりますが、熱帯ではあっという間に細い川が覆われます。太い川だと、塊になって流れています。それをうまくほぐして乾燥させて繊維にするんじゃないかなぁ。一度カンボジアにいたころ、堆肥の材料にするために川で採ったことがありました。絡まって、水も含んで重いのなんの、ヒルはいるし、私は見ているだけでした(笑)。あれをほぐして乾燥させるとなると大変です。茎はもちろんそう長くはないので、撚って長くするのでしょうね。茎が短いという先入観がありましたが、友人の家でホテイアオイのハンモックを吊るしてあり、こわごわ乗ってみたけれど、当たり前だけど大丈夫でした。根っこでないことが確かです。
    花は、カンボジアではスープの実にして食べます。美味ですよ(^^♪

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  9. 私も「ホテイアオイで籠やハンモック」に引っ掛かっていました。でも最近雑貨屋さんで材料名がwater hyacinthと書かれた籠を見た記憶があります。そしてそれは金魚のバケツにあるホテイアオイのどこの繊維かさっぱり想像がつきませんでした。
    いろいろ探してみたら、kuskusさんや私が想像していた背丈の低いホテイアオイではなく、かなり茎が長いホテイアオイを見つけました。たぶん春さんはご存知ですよね?根っこではなさそうです(笑)。下記サイトを覗いてみてください。
    https://www.linkedin.com/pulse/making-straw-bag-basketfrom-water-hyacinth-bella-nguyen

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  10. hiyocoさん
    ありがとう。私も疑問氷解です。
    しかし、採集写真、かなり密集していますね。ここには「野生種」と書いてあるけれど、ホテイアオイに野生種と栽培種はないんじゃないかしら?もっとも矮性種はあるようですが。私の見るところ種類が違うのではなくて、単に密集しているために光を求めて葉柄が徒長したのだと思います。これはヴェトナムの写真ですね。確かに農業や交通の邪魔ものが利用できるというのは素晴らしいけれど、繊維が短いだけに大した手間ですね。ため息が出そう!

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