トラは猫ゆえか、いつも完食というわけでなく、たいていお皿に餌を残します。
そのため、それを犬が食べてしまわないよう、これまで高いところに食事場を設けていました。
しかし、年のせいか、数年前からときおりジャンプに失敗して飛び乗れなかったり、下で見上げながら鳴いて、上げてくれと催促するようになっていたので、何とかしなくてはと思っていました。
一か月ほど前、うなぎが身体が自然に動いてしまうので自力では食べられなくなってから、トラのお皿を狙うものがいなくなり、トラは高いところで食べる必要がなくなりました。
床にお皿を置くのですが、なんてこと、一日に何回かは、元の食事場で待っていたり、顔を見て、上にあげろと催促したりします。そのたびに、お皿をおろしたり上げたり、床と高いところの二か所にお皿を置いたり、
「なんだよ」
と思いますが、トラは平然としています。
トラの食事場の真下には、犬の水を置いてあります。
もちろん、犬猫兼用のつもりで置きました。
ところがトラは、お風呂場に置いた自分の水入れと、金魚のいるつくばい、それと、あちこちの汚いたまり水を見つけて飲むばかりで、犬の水入れからは、決して飲みません。
犬の水は、毎日取り換えている、汲みたての井戸水です。
それに比べて、お風呂場の水は、お湯が好きなので催促された時に湯船から汲んでやったお湯の冷めたものです。金魚のつくばいの水はいつも新鮮な水が入るようにしてあるからいいとして、バケツや空き缶にたまった、錆が出たような汚い水を飲むのはいかがなものかと思いますが、ためないように気をつけていても、何かしら見つけます。
ビニールシートの皺になった部分にたまった水、雨の後の水たまりの水も大好きです。
「猫のこだわり」は、なかなか理解できません。