赤ものを紹介するとき、写真の片隅にそっと姿を見せていながら、いつもわき役扱いを受けていた猪金です。
どこのものか、あまり気にしていなかったのですが、
調べてみたら、仙台の堤人形に、シシ乗り金太郎というのがありました。
金太郎はもろ肌脱ぎで、まさかりを肩に担いでいます。
これも堤人形、猪の模様や髪の毛が少し違いますが、ほぼ同じです。
絵つけが違うだけで、型は同じでしょうか?
猪は、きりっとした顔で、勇ましく突進しています。
昭和58年(1983年)亥年には、シシ乗り金太郎は年賀切手にもなっています。
金太郎が赤いので疱瘡除け、ほかには端午の節句飾り、干支人形などの可能性が考えられますが、そのどれか、あるいはどれもだったのでしょうか?
堤人形は、節句人形に力を入れています。端午の節句のためにシシ乗り金太郎を注文して、一年後にようやく受け取ったという記事も見ました。
ところが、私の持っている猪金、改めシシ乗り金太郎の猪はのんびりしたもの、金太郎もまさかりを担がないで、抱いています。
これでも、同じ堤人形なのでしょうか?
やはり猪がのんびりしているシシ乗り金太郎を見つけました。これも堤人形だそうです。堤人形以外には、シシ乗り金太郎は見かけませんでした。
堤人形をはじめ、猪に乗った「仁田四郎」の人形は各地にあります。
しかし、それは源頼朝の家来の仁田四郎が、主君の前に走り出たイノシシを退治しようとする場面ですから、乗っていたとしても金太郎とは意味が全然違います。
さて、金太郎さんは穏やかなお顔をしています。
そして、猪の顔にも、ユーモア(と哀愁も)が漂っています。
私としては、私の持っているシシ乗り金太郎の方が、もろ肌脱ぎの金太郎より好きです。
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