2019年1月18日金曜日

料理用へら


長く使っていた、料理用の木のへらが欠けて、使いにくくなりました。
南インドのオーロビルにある木工所で、もう30年も前に買った、チークのへらです。


へらはいろいろあるのですが、カレーの材料を炒めたりかき回したり、あるいはジャムをつくったりするとき、先のとがったこのへらがないとちょっと困ります。


丸い穴の開いている杓子は、ほうろくで豆を炒るときにはよいものですが、ジャムをつくるとなると、あまり役立ちません。
他にも木べらはいくつかありますが、丸い形のばかりです。


ところで、中華鍋での炒めものには、金属の杓子を使います。
私はいつも右の、一枚の金属でつくってあるので洗いやすい、インドのステンレスの杓子を使います。ところが、夫はと見ると、必ず左のアルミのヴェトナムの杓子を使っています。
あるとき、それを不思議に思って何故なのか訊いてみると、アルミの方が軽いからと言う答えでした。
「へぇぇ!」
そんなことは考えてもみなかったのでびっくりでしたが、目方を計ってみると、ステンレス製が99グラムに対して、アルミ製は39グラムしかありませんでした。
気にせず使っている私って、力持ちでしょうか?

さて、木のへらをどうしようか、自分で削りなおそうかと思っていると、ネットで、丁寧な仕事をしている木工屋さんを見つけました。


へらは桜、杓子はクルミで、仕上げにやすりを使っていません。

仕事場の写真をお借りしました

手づくりの南京鉋だけで仕上げているのです。
どちらも、とても薄くできています。


手に持つと、素晴らしさが伝わってきました。
チークのへらも使いやすいと思っていましたが、桜のへらを持ってからチークのへらを持ってみると、ただの木片を持ったみたいで、しっくりと手に馴染まず、ある部分で掌を押し、ある部分で掌から浮くのです。
バーナードリーチは、「道具は家庭で育つ」と言っていますが、30年も育ててきたへらが、育てていない新米に負けています。


杓子も、とても使いよさそうでした。
持ちやすさ、使いやすさに、とことんこだわってつくっているのが伝わってきます。


このへらと杓子の注意書には、一番の手入れは毎日使うこととありました。
どんな風に育っていくのか、楽しみが増えました。

古いへらは、未練がなくなったのでストーブでお焚き上げ(?)するつもりです。







2 件のコメント:

  1. 30年といえど減り方が尋常じゃないですね(笑)。こんなすり減ったヘラ、見たことありません!もう十分働きましたね。

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  2. hiyocoさん
    でしょ?でしょ?もう十分大切にしましたよね(笑)。
    先日、母のお見舞いで弟や妹たちに会ったら、口の悪い一番下の妹が、「まだものを増やしてんの!」って。まっ、それは生活「非」必需品のことですが、生きているうちが花ですもの、必需品にはけちる私だって、へらぐらい、バンバン新しいのにしなくっちゃ(爆)。

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