2019年1月17日木曜日

小人くんたち


紙とモールでできた、オランダの人形です。
スウェーデン語でトムテ、ノルウェーとデンマークでニッセ、フィンランドでトントゥと呼ばれている妖精は、灰色か濃紺のぼろぼろの服をまとい、赤い帽子をかぶっているそうですから、白い帽子をかぶったこの子たちは、きっとトムテではありません。


赤い帽子をかぶったトムテは北欧の民間伝承に登場する妖精で、農家の守護神とされていました。

干し草を盗んで逃走するトムテ

優しい性格で、農家に繁栄をもたらす一方、トムテには気難しい面もあり、たいせつに扱わないと、干し草を盗んで、その家から逃げて行ったりしました。
北欧圏では、ユール(冬至の祭り)にはトムテにおかゆをあげる習慣がありましたが、キリスト教化して以後、トムテは長く悪魔と同一視されました。
悪魔であるトムテは、闇の世界の神々と交信しているとされました。もしある農民が裕福になった場合、彼がトムテをあがめているため、夜の間にトムテがほかの農民から富を盗んで、その農民を豊かにさせていると考えられたのです。
キリスト教は排他的で視野が狭いのですが、そのわりには、異教徒の冬至のお祭りであるユールをちゃっかり取り入れて、クリスマスとしたそうです。

トムテは、20世紀になってから、かつてとは違ったかたちで名声を取り戻しました。
アメリカ文化の影響、特に商業主義的なクリスマス文化の影響を受けて、トムテ・ユールとして、北欧のサンタクロースのイメージを与えられたのです。
トムテは、サンタクロースのようにヤギかトナカイが引く橇に乗ってやってきて、こっそりではなく堂々と子どもたちにプレゼントを配ります。


さて、この小人くんたち、モールをちょっと曲げているだけで、表情豊かになっています。
いろいろな容器に立ててみました。


ヨーロッパにはない竹串が使われているのが、面白いところですが、クリスマスの飾りだったのかな?そのあたりは不明です。


真鍮の蓋ものはカンボジアのキンマーの石灰を入れる容器、計量カップはスウェーデンのジンを計るカップ、そして竹筒は、バックギャモンのサイコロを入れるものでした。
そう言えば、サイコロを入れる容器は何というのでしょう?もしかして日本語では名前がない?
ダイス・ローラーと呼べばいいのでしょうか。







2 件のコメント:

  1. おはようございます。
    小人というと、僕は「こびとづかん」を思い出します。一時期あんなに流行ったのに今はすっかり忘れ去られています。
    日本の丁半でサイコロを振る小さな籠は、単に「ツボ」と呼ばれているようです。

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  2. かねぽんさん
    そうだった、そうだった。ツボでしたね。時折長く使ってなかった日本語がどうしても思い出せず、「なかったんじゃないの?」と勝手に決める癖がありました(;^_^A。
    こびとづかんって、あの、気持ち悪いやつらですね。息子から2匹もらって、「なんじゃこりゃ」と思ったことがありました。物持ちの良い私のことですから、今だも我が家に生息していますが。
    私なんか、小人と言われてこびとづかんは思い出しません。思い出すのは♪森の木陰でドンジャラホイ♪です。知らないでしょう(笑)。

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