骨董市に行くたびに、刃物屋さんをのぞいて、小さな握りばさみがないかと探していました。
というのも、半年ほど前から、編みものの籠に入れていた、糸切りばさみが見えなくなっていたからです。
おかしいなぁ、籠の外に何気なく置いたとしても、その近くにあるはずと探しても見つからず、毛糸を切るはさみがなくて不自由していたのです。
夏の間は編みものはしないので問題なかったのですが、いよいよ数年がかりで編んでいるひざ掛けに、また取り掛かる(取り掛からなくてはならない)シーズンが近づいてきました。
裁縫箱の中にも小さな握りばさみは一つ入っていますが、これはこれで、編みものの籠に移すと、ボタンつけなどするときに困ります。
骨董市に、刃物なら何でも持っている刃物屋さんがありますが、いつ見ても握りばさみは大きなものしかありません。
ところが別の店で、小さな握りばさみを見つけました。
刃物屋さんのと違って、ちっとも手入れしてありませんが、その場で糸くずを切ってみたら切れたので買ってきました。
今どき、握りばさみも100円ショップで買うのが一番安いと思いますが、使い込んだ鉄は、何故か角張ってなくてとろりとしているので、手にしっくり馴染みます。
左は祖母のはさみ、真ん中は以前骨董市の刃物屋さんで買ったはさみで、どちらも糸は切れません。
そしてなんということ、小さい握りばさみは、店先では切れると思ったのに、家で試してみたら、糸が気持ちよく切れません。
全部が全部、役立たずです。
もう一つ、織り機にかかっている糸を切るはさみを持っていて、これは間違っても経糸(たていと)を切ったりしないように、刃先が曲がっています。
今は、織りものはしていないのだから、このはさみを使ってもいいのですが、先が尖っていて、編みものの籠に無造作に入れたりすると、切らなくていい毛糸を切ってしまう心配があります。
それにしても、私の糸切りばさみはどこへ行ってしまったのでしょう?
まさかとは思いましたが、夫のペン立て(何でも立て)をのぞいてみました。夫は何でも立てておくのが好き、デスクの上には、ペン立てが8つもあります。
わっ、私が半年も探していたはさみが、こんなところにありました。
めでたし、めでたし、でしょうか?
錆びて汚い小さな握りばさみは、今度、目の細かいサンドペーパーを買ってきてきれいにして、ただのコレクションの一員に加えます。
おはようございます。
返信削除古い握り鋏は刃の交差を防ぐストッパーがついていないので先の方を持つと自分の指を切ってしまう事があります。「なんとかとハサミは使いよう」というのは機能面だけでなく危険性も含めての言葉なんでしょうね。
かねぽんさん
返信削除ストッパーの存在は、気がついていませんでした。
調べると大きい2つにはついてなくて、小さいのは写真に撮ってないのも含めて3つともストッパーがついていました。ちょっとした工夫ですね。
その昔は握りばさみはぐいと開いて棒状にして砥いでいたようですが、今はどこでも砥いでくれません。
それにしても、はさみは使いようとは言っても、糸を切るたびに無理やり力を入れてすり合わせたり、それでも切れないのでもう一回切ったりするのはおっくう、目をつぶってもスパッと切れるはさみの方がいいです(笑)。
cycle-oyajiさん
返信削除コメントありがとうございます。そして、研ぎ方を教えていただいてありがとうございました。
今度の休日に教えていただいた方法で砥いでみます。あれからもう一つ握りばさみを手に入れましたが、ただ形に惹かれていたばかりでした(苦笑)。
平治さんも、長い間訪ねていません。買ったときから切れない牛刀の相談で、行って見なくてはと思っているのですが。
木屋の菜切り包丁を使っているのですが、おかげさまで満足していて、何でもこれで切っています。いつもは自分で砥いでいますが、しばらく前に息子が研いでくれたときは、切れすぎて手を切ってしまいました(笑)。
研ぎは私のアキレス腱ですが、もっと頑張ってみます。ありがとうございました。