2021年8月8日日曜日

蕎麦ざる


数か月前、夫が蕎麦ざるをガス台に置いて焦がしました。
竹炭状態になった部分は洗ったりしているうちに、だんだん折れてなくなりました。私が蕎麦やうどんを茹でていたころは。焦げたざるを私が使っていましたが、怪我をして以来、料理は夫任せ、盛りつけも夫です。
「ざる、新しいのを買ったらどうかなぁ」
いつもは何も気づいてないようで、壊れたざるを使うのは嫌なようでした。では片口形のざるを使えばいいのに、とも思いましたが、ちょっと小さく感じるのでしょう。直径21センチの新しいものを探してみるかと思いました。

どこかへ足を運んでざるを見るわけにいかないのでネットが頼りですが、以前このざるを買った店はつぶれてしまったのか見当たりません。
蕎麦ざると検索するといろいろヒットしますが、一つ5000円もするざるは高い、せめて3000円以下に抑えたいのだけれど、安いざるは細部を見ると雑、たぶん中国製と思われます。
中国の技術が低いわけじゃない、それは重々承知しているのですが、安く売ろうとしているものは、どこかにその気持ちが現れてしまいます。


すず竹もいいけれど、マタタビのざるはとくに美しいものです。
高くても思い切っていいものを買おうか、気持ちを切り替えてさがすと、今度はどこにも在庫がありません。


それにしても、奥会津のマタタビの蕎麦ざる、美しすぎます。
直売所で生蕎麦を買ってきたりうどんを茹でたりと、お昼は麺類をよく食べる私たち、こんなざるで食べたら、最高です。

毎年、3月31日には、福島県三島町で籠の市が開かれます。ただ、奥会津は3月31日にはまだ雪が降ったり路面が凍結したりしていて、冬用のタイヤを常備していない身としては敷居が高いのですが、来年の市には行って見ようかと思います。
しかし、そんなことをしていたら、タイヤ代、高速道路代、ガソリン代と、蕎麦ざるは高いものにつきます。それに、行けば必ず蕎麦ざるがあるという保証もありません。

「蕎麦ざる買うのはちょっと難しいなぁ」
「じゃぁいいよ。しばらくあれを使おう」
かくして、蕎麦ざるは宿題となりました。





 

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