2022年4月14日木曜日

みづほ染料


染料ビンの名前は全部覚えきれてなくて、ときに、初めて出逢ったと思っても、すでに持っていることもあります。
そんな中で、四角い染料ビンのみづほ染料は、骨董市で見かけたりしても間違えようがありません。ほかの染料ビンに四角いビンは見当たらないからです。


そんなみづほ染料に、なんと丸いビンがありました。


どちらもアルミの蓋が残っていますが、四角いビンは右から読み、丸いビンは左から読むので、丸いビンの方が新しく、戦後に販売されていたのがわかります。
左の丸いビンの蓋に書かれている「株式会社松浦商店」については、文化的行動部〇●さんのブログに詳しい記載があります。


上は、ヤフーオークションで見つけたみづほ染料のポスターです。
描かれた絵は、蓋がビンに対してちょっと小さく見えるのが気になるけれど丸いビンで、製造元は、「株式会社松浦商店家庭品部」と書かれています。

文化的行動部〇●さんのブログより

文化的行動部〇●さんのブログのオレンジ色の箱には、「販売元・松浦商店家庭染料部、製造元・瑞穂化工合資会社」と書かれていて、緑の箱には「本舗・松浦商店家庭品部」と書かれていますが、ポスターには「製造元・株式会社松浦商店家庭品部」と書かれています。初期の製造元であった瑞穂化工合資会社は、どこかの時点で合併吸収されてしまったのでしょうか。
箱に書かれた住所は、どちらも大阪と東京日本橋の2か所になっています。
家庭染料の最大手の「みやこ染」の会社が日本橋にあったことから、ほかの家庭染料各社が競って日本橋に社屋を持ったという背景がありますが、松浦商店も家庭染料の分野で順調に業績を積んだものと思えます。
その沿革を読むと、明治10年に天然染料の店を設立してから化学染料への移行期を経て、また、関東大震災で社屋や製品を失ったことや、大空襲で大阪や名古屋の社屋を失ったことを乗り越えて、今日まで染料会社として活躍されていることがわかります。
もっとも、家庭染料であるみづほ染料は、とっくに姿を消していますが。


みづほ染料の丸いビンは、戦後のビンにもかかわらず、泡がいっぱい入っています。




                                                                                                            


 

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