森薫さんの漫画『
乙嫁語り』第14巻が発売されています。
第13巻が発売されてから1年7カ月ぶり、アミル(この物語全体の、おそらく主人公)の兄のアゼルを中心にした、馬競べ=結婚の物語です。
著者の森さんはあとがき漫画で、
「けっきょくのところ、森が馬をたくさん描きたかっただけなんじゃないか?」
「それも大いにある!おかげさまで馬欲が満たせました。ありがとうございました」
と書いてありましたが、たった1年7カ月でこんなに馬が描けるものなのか?おそらく、この1冊で、馬の絵は優に2000頭を超えているのではないかと思われます。
馬は前からも、
後からも、
もちろん横からも自由自在に描かれています。
しかも、馬の飾りや民族衣装など、すべてペンでカリカリと描き込んであります。
『中国嫁日記』の著者井上純一さんが以前、
「自分で民族衣装を描いてみて、森先生の偉大さがわかった」
と書いていらっしゃいましたが、よくここまで描けるものです。
厚いコートを着ているので、民族衣装はほんの少し見えるだけですが、拡大して見るとしっかり描かれています。
確かに、馬がいすぎですが、この巻の物語には、ロシアの中央アジア侵略の動きに備えるために草原の民や市の民が結束するという背景があり、ウクライナ侵攻に触発されて描かれたものかもしれません。
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