箕研究会の方たちによれば、毎月3日は「箕の日」だそうです。
それに勝手に協賛して、7月3日をめがけて、箕の続きです。
『韓国の藁と草の文化』(イン・ビョンソン著、法政大学出版局、2006年)に写真が掲載されている韓国の箕にスポットを当ててみました。
それに勝手に協賛して、7月3日をめがけて、箕の続きです。
『韓国の藁と草の文化』(イン・ビョンソン著、法政大学出版局、2006年)に写真が掲載されている韓国の箕にスポットを当ててみました。
慶尚道(キョンサンド) |
韓国の箕と言えば、翼の生えたようなこの形の、柳細工の箕が最も知られています。
京畿道(キョンギド) |
この写真は石臼の下に敷いた籠を紹介したもので、箕についての説明は何もありませんが、翼つきの柳の箕に見えます。
全羅道(チョルラド) |
竹や萩の枝でつくられたこの形の箕も有名です。
が、説明がないので、何に用いられたかわかりません。
慶尚道 |
穀物貯蔵庫の写真です。
慶尚道(キョンサンド)は柳の箕で有名ですが、ここに移っているのは草の箕です。箕の説明はされてないのですが、自作の箕かもしれません。他の籠などと照らし合わせてみて、カヤツリグサで編まれているかと思われます。
済州道(チェジュド) |
トウシンソウ(灯芯草、イ草)でつくられた箕です。下に敷いてあるのがトウシンソウでしょうか?
ゴマの収穫に使うらしい。羽根がないだけで。柳の箕と同じつくり方をしています。
トウシンソウで編まれていると、写真のキャプションにも目次にも書いてあるのに、本文の記述は葛の箕のことばかり、トウシンソウの箕についてはまったく触れられていません。
済州道には葛だけでつくられた箕もあるそうです。
最後は、済州道のアケビの箕です。
アケビの箕や葛の箕は、その昔、燃料や肥しにするために牛糞や馬糞を集めた箕です。箕の形をしている方が糞を集めるのに使い勝手がよかったのでしょうか。
日本でも馬の糞はとくに、最高の肥料と言われていました。
こうして見ると、日本の箕とは作り方の違う箕が多いようです。かつて、韓国自然農法の趙漢珪さんの研修に参加したとき、韓国の北から南までたくさんの農村と農家を訪ねたのに、農業ばかりに注目していて、農具のこと、ほとんど見てなかったのが悔やまれます。
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