2024年10月22日火曜日

中国の牛

土人形は中国では、泥人(ni ren) と呼ばれています。泥人の歴史は、常に搾取され続けた農民たちが、妻子を養って生き抜いていくために、自分たちの周りに最後に残されたものである泥で形をつくり、暖炉や日干しで乾かし、彩色を施し、それをなにがしかの食べものと交換して生き抜いてきたというものだそうです。


ですからこのような泥人形は中国各地至るところにあり、1950年代まで定期市などで売られてきました。


中国の牛です。どの地域のものでしょう?
中国では、北京近郊や陝西省(せんせいしょう)、甘粛省(かんしゅくしょう)、無錫市(むしゃくし)などなど、各地で針金をコイル状にした先に耳や尻尾、あるいは飾りをつけた土人形(泥塑)がつくられてきました。


絵つけから、たぶん、陝西省のものではないかと思いましたが、違うかもしれません。

陝西省



土の牛は耳も尻尾もユーモラス、見ているだけでほのぼのします。
中国の動物人形と言えば、なんといっても多いのが虎、そして架空の動物の獅子です。

陝西省の座る虎、『中国郷土玩具』(中国人民美術出版社+美之美、1981年)より

虎や獅子はデフォルメされたものも多く、華やかだけど、私は牛やウサギなど、人々により身近だっただろう動物の方に親近感を抱いてしまいます。


どこで誰につくられ、2匹一緒にどんな旅をして、我が家にたどり着いたのでしょうか?

追記:

hiyocoさんが同じものを見つけてくれてびっくり!


しかし、その写真にウサギという説明がありましたが、やはり牛に見えます。生産地は違うけれど、ウサギの泥塑(土人形)の写真を載せておきます。

甘粛省





 

2 件のコメント:

  1. 画像で検索したら、よく似た雰囲気の写真がありましたが、ウサギになっていました(苦笑)。https://www.zsbeike.com/tp/7459585.html
    ウサギだとしたら口輪のようなものが謎ですね。

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  2. hiyocoさん
    びっくりしたぁ!ありがとう。相変わらず、検索力高っ!!!
    そっくりですね(^^♪ しかも2頭いるし!
    ところで生産地が陝西省だったのがすごくない? 推理した自分に感心しました(笑)。
    私はやっぱり牛だと思います。田を耕すとき、2頭で耕すし...。と、ここまで書いて不安になりました。南船北馬というじゃないですか。水田はあるのかしらと。
    で、調べたら穀物生産としてはトウモロコシが一番多くて次が麦だけど3番目が米、米も生産していました。中国農業の発祥の地でもあるらしいし。
    参考までにウサギの人形の写真を追記しておきました。別の生産地のものですが。獅子や虎はデフォルメされていますが、ウサギなどほかの動物はそうでもないようです。

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