小さくて、ちょっとそこまで出かけるとき持って行くのに便利な籠バッグは、バンコクに住んでいたとき、年2回あった、刑務所の受刑者の作品即売会で手に入れたものです。
毎回、大きな家具、凝った籠などの力作揃いで、見て歩くのが楽しみでした。
この籠の材料は、張りがあって、硬いので、竹のように思われます。でも、竹だとしたら、とてもしなやかな竹です。巻きつけて、ねじりながら編んでありますから。
それとも、ラタンなのでしょうか?
底との取り合いは、一度ラタンで巻いた上に、そのラタンが擦り切れるのを防止するために、丸いラタンの棒を打ちつけて、補強してあります。
軽くて使いやすく、数え切れないほど持って歩きましたが、まったく傷んでいません。
この籠も、受刑者のつくった籠です。
薄い、薄い竹ひごで編んであります。あまりにも薄いので、蓋の六角形の角が擦り切れてしまいましたが、他には支障はありません。
形からすると、
キンマの道具入れだと思われます。中に乾燥したビンロウジュの実や、石灰入れ、石灰用の乳鉢など入れておいて、上の蓋には、新鮮なプルーの葉っぱや鋏を入れるのでしょうか。
蓋を取ると、こんな感じ、
竹ひごが薄いので、底には太い竹を挿して補強して、裏も丁寧に編まれています。
下端の飾りや持ち手はラタンを使っています。
この籠をつくった受刑者たちは、更正したのかでしょうか。こんな素敵な籠をつくる腕があるのですから、きっと今ごろは、充実した生活を送っていらっしゃることでしょう。
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