2014年5月31日土曜日
ニャンコ先生の起き上がり小法師
ニャンコ先生の起き上がりこぼしです。
着ぐるみ以外はみんな同じに見えます?
まあ、この子たちは表情が明らかに違います。
でも、この子たちは?
黒目の位置が、かすかに違うのです。
ニャンコ先生は漫画のキャラクターです。でも、一度も漫画を読んだことがないので、これが何の着ぐるみか判断がつきかねます。
羊のようにも見えますが、カスタードクリームをまとっている感じもします。と考えると、リボンがイチゴに見えておいしそうです。
大きい起き上がりこぼし以外、みんな穴が貫通しています。
「なんだろう?」
と思いましたが、たぶんどれもストラップにできるのでしょう。
2014年5月30日金曜日
お揃い
先日いらしたなゆきさんにいただいた縫いぐるみ(と言っていいのかな?)、豚鼻の馬の「豚馬=とんま」くんです。
入れてあったビニール袋から出して、握ってみたら、あれっ、
「手触りがいい!」
握りながら裏返してみたら、たてがみと尻尾がまた、すべすべといい感じです!
草むしりで、日常的に関節が痛む手に、心地よい柔らかさです。
たてがみと尻尾は不揃いな、手で紡いだような絹の糸でできていました。
なゆきさんは、習ったりするのが嫌い、同じものをつくるのも嫌い、気の向くままに勝手につくるのが好きだと言っていましたが、縫いぐるみを握って和むというのは、素敵な発想です。
それにこのシャツの生地、なんだか、見覚えがあります。
ちょっと色合いが違うけれど、私がつくったベッドスプレッドに使った布と同じでした。
「わっ、偶然だぁ!」
ベッドスプレッドをつくったとき、ほかは全部手持ちの布と、母にもらった端布だけで間に合ったのだけれど、アクセントになる布だけ、確か日暮里の布屋街で買って来ました。
他の布と合って、それなりの分量がある布を持っていなかったからです。
ギンガムチェックではない、プリントの格子、思いがけない再会でした。
2014年5月29日木曜日
少しずつ見えてきた
上一段の型枠については、さらにコンクリートを上に打ち継ぐので、今外すことはできません。
型枠外しはけっこうな力仕事なので、私はもっぱら、柱の両側に見える垂直基礎の型枠をつくる作業をしています。
基礎の型枠はまだ置いてあるだけ、これから固定します。
大きなギザギザ模様をつけた東の柱には、小さな窓をはめ込む予定です。
この窓は、母屋をつくったとき、こちらの注文間違えか、窓屋さんが間違えたか、一つ余ってしまったものです。
小さなギザギザ模様の西の柱(一番上の写真では手前の柱)は、内側が階段室になります。
模様の途中には、近所の瓦屋さんからもらってきた、四角い瓦をはめます。この瓦は、瓦屋さんがどこかの注文でつくったもの、余って置いてあった中から四枚いただいて来て、取っておいたものです。
しかしこの瓦、作業棟ですから、二枚合わせて中を空洞にしたら、おがくず、埃だけでなく、虫たちの死骸が中に堆積してしまいそうです。
裏に和紙を貼ると奥行きが感じられなくなるかしら?まあ、これを取りつけるのは、まだまだ先のことです。
東の柱の上の方には、ステンドグラスをはめるところもあります。
ステンドグラスは大塚貴子さんの作品、これもずいぶん前から出番を待っています。
結局、家を建てると言いながら、遊んでいる気もします。
2014年5月28日水曜日
タニシ人形
古くからのfacebook友だちのなかむらさんが、いいじまさんとなゆきさんと遊びにいらっしゃいました。
たくさんお土産をいただいてしまったのですが、いいじまさんもなゆきさんも郷土玩具がお好きで、集めていらっしゃるそう、土浦で昭和初期からつくられはじめたという、「かすみ人形」をいただきました。
かすみ人形は 一度廃絶しました。
それを惜しんで、近年ではかすみ人形を体験制作する教室などが開かれて、細々とつくられているのだとか、これも専門の方ではなく普通の方がつくられたものだそうですが、なかなかよくできています。
霞ヶ浦で獲れるタニシを身体に見立てて、羽二重に綿を入れてつくった顔をどんぐり人形のようにしてとりつけてあります。
水郷の生活を描いた人形が多いそうですが、かわいいこと。貝の船には、稲穂、ヒノキの実、どんぐりのはかま、ジュズダマなど、そこいらで拾えるものが乗っていて、荷物満載で霞ケ浦を行き来した姿がよく表されています。
さてこれを見ていて、猫の貝細工を持っていたのを思い出して、さがしてみました。
骨董市で見つけたものです。
今まで、まじまじと見たこともなかったのですが、笠(帽子)が貝ボタンでつくられているということは、日本でつくられたものではないのかもしれません。
台座も大きな貝のかけらです。
海外のリゾート地には、タイを除いては行ったことがないのでわかりませんが、どこかの海岸で、お土産ものとして売られていたものかもしれません。
タニシ人形と貝人形のツーショットです。
他にもこんなにいろいろ、お土産をいただいてしまいました。
たくさんお土産をいただいてしまったのですが、いいじまさんもなゆきさんも郷土玩具がお好きで、集めていらっしゃるそう、土浦で昭和初期からつくられはじめたという、「かすみ人形」をいただきました。
かすみ人形は 一度廃絶しました。
それを惜しんで、近年ではかすみ人形を体験制作する教室などが開かれて、細々とつくられているのだとか、これも専門の方ではなく普通の方がつくられたものだそうですが、なかなかよくできています。
霞ヶ浦で獲れるタニシを身体に見立てて、羽二重に綿を入れてつくった顔をどんぐり人形のようにしてとりつけてあります。
水郷の生活を描いた人形が多いそうですが、かわいいこと。貝の船には、稲穂、ヒノキの実、どんぐりのはかま、ジュズダマなど、そこいらで拾えるものが乗っていて、荷物満載で霞ケ浦を行き来した姿がよく表されています。
さてこれを見ていて、猫の貝細工を持っていたのを思い出して、さがしてみました。
骨董市で見つけたものです。
今まで、まじまじと見たこともなかったのですが、笠(帽子)が貝ボタンでつくられているということは、日本でつくられたものではないのかもしれません。
台座も大きな貝のかけらです。
海外のリゾート地には、タイを除いては行ったことがないのでわかりませんが、どこかの海岸で、お土産ものとして売られていたものかもしれません。
タニシ人形と貝人形のツーショットです。
他にもこんなにいろいろ、お土産をいただいてしまいました。
2014年5月27日火曜日
草抜き
草抜きの道具は、いろいろ試してみました。
以前はもっぱら、この形だけれどもっとちゃちな、柄がプラスティックのホームセンターで買ったものを使っていました。
でも、根を張った大きい草を抜こうとしたら曲がったりするので、もっと頑丈なのが欲しいと、これにたどり着きました。イギリスの古いものです。
重宝していたのだけれど、以前使っていたのを一つ草の中に置き忘れてしまいました。
すぐにさがしたのだけれど、見つかりませんでした。
畑仕事や山仕事などしていて、これまで剪定ばさみや鋸などを何度なくしたことか、絶対見つかるようにと、柄に赤いテープを貼ったり、赤くペンキで塗ったものまで、魔法のようになくしてしまいました。
数年後に、なくした草抜きがひょっこり見つかった時には、とくに木の柄が傷んで、まるで遺跡の中から見つかったもののようになってしまっていました、
失われた草抜きがまだ見つかっていないときに、同じようなのを見つけて二つ買いました。どちらかにしようと迷ったのだけれど決めかねて両方にしたのです。
でも、「帯に短したすきに長し」だったでしょうか。小さい方は角度がつき過ぎだし、大きい方は日常使いには重すぎました。
そうこうするうち、雑草の本か何かで、草抜きには小さい鎌が重宝すると知りました。
このあたりでは、草刈りにはわりと大きい鎌を使います。小さい鎌を使っている人を見たこともありませんでしたが、ホームセンターの鎌売り場に行くと、ちゃんと小さい鎌を売っていました。
以来この、掌の中に入るような小さい鎌一筋です。もっとも、これもいくつもなくしてしまいましたが。
ちょっと手ごわい根には、鎌を刃を立てて土の下を何回かひっかくようにすると、根もとれます。
草掻きは道具として大好きで、バングラデシュやカンボジアのものを持っています。 でもそれは、昔の農家の庭先のように、土なのに草が生えていない状態を保つのに役立つもので、ら使うというより、最初から「展示室行き」のものでした。
やはりイギリス製の立ったままで使える草取り鎌も持っています。
これは、もちろん使うために買いました。庭ではなく、畑の草取り用です。
ところが、見れば見るほど美しい。同様のホームセンターで売っている草取り鎌に比べると、惚れ惚れする美しさです。
といって、石など叩いてしまわないように気をつけて使い、使うたびにきれいに磨いていたのでは仕事にならなくて、これもすぐに「展示室行き」となりました。
鉄も美しく、
木も美しいのです。
草刈り道具入れの中で場所を塞いでいた、今ではあまり使っていない草抜きも、展示室に持って行くことにしました。
こんな道具類は、本当は、納屋にさりげなく置いているのが一番いいと思います。納屋兼作業棟が完成したら、飾れる場所があるでしょうか。
以前はもっぱら、この形だけれどもっとちゃちな、柄がプラスティックのホームセンターで買ったものを使っていました。
でも、根を張った大きい草を抜こうとしたら曲がったりするので、もっと頑丈なのが欲しいと、これにたどり着きました。イギリスの古いものです。
重宝していたのだけれど、以前使っていたのを一つ草の中に置き忘れてしまいました。
すぐにさがしたのだけれど、見つかりませんでした。
畑仕事や山仕事などしていて、これまで剪定ばさみや鋸などを何度なくしたことか、絶対見つかるようにと、柄に赤いテープを貼ったり、赤くペンキで塗ったものまで、魔法のようになくしてしまいました。
数年後に、なくした草抜きがひょっこり見つかった時には、とくに木の柄が傷んで、まるで遺跡の中から見つかったもののようになってしまっていました、
失われた草抜きがまだ見つかっていないときに、同じようなのを見つけて二つ買いました。どちらかにしようと迷ったのだけれど決めかねて両方にしたのです。
でも、「帯に短したすきに長し」だったでしょうか。小さい方は角度がつき過ぎだし、大きい方は日常使いには重すぎました。
そうこうするうち、雑草の本か何かで、草抜きには小さい鎌が重宝すると知りました。
このあたりでは、草刈りにはわりと大きい鎌を使います。小さい鎌を使っている人を見たこともありませんでしたが、ホームセンターの鎌売り場に行くと、ちゃんと小さい鎌を売っていました。
以来この、掌の中に入るような小さい鎌一筋です。もっとも、これもいくつもなくしてしまいましたが。
ちょっと手ごわい根には、鎌を刃を立てて土の下を何回かひっかくようにすると、根もとれます。
草掻きは道具として大好きで、バングラデシュやカンボジアのものを持っています。 でもそれは、昔の農家の庭先のように、土なのに草が生えていない状態を保つのに役立つもので、ら使うというより、最初から「展示室行き」のものでした。
やはりイギリス製の立ったままで使える草取り鎌も持っています。
これは、もちろん使うために買いました。庭ではなく、畑の草取り用です。
ところが、見れば見るほど美しい。同様のホームセンターで売っている草取り鎌に比べると、惚れ惚れする美しさです。
といって、石など叩いてしまわないように気をつけて使い、使うたびにきれいに磨いていたのでは仕事にならなくて、これもすぐに「展示室行き」となりました。
鉄も美しく、
木も美しいのです。
草刈り道具入れの中で場所を塞いでいた、今ではあまり使っていない草抜きも、展示室に持って行くことにしました。
こんな道具類は、本当は、納屋にさりげなく置いているのが一番いいと思います。納屋兼作業棟が完成したら、飾れる場所があるでしょうか。
2014年5月26日月曜日
マリオネットの馬
ビルマのマンダレーにマリオネットがあります。本物の舞台はネット検索に、「ミャンマー、マリオネット」と入れると、YouTubeで見ることもできますが、すごい迫力、人形たちがまるで生きているかのように演じ、踊ります。
インドネシア、マレーシア、タイなどの影絵劇ワヤンも面白いけれど、マンダレーのマリオネットの動きの激しさには、圧倒されてしまいます。
そういえば、ヴェトナムには水を張ってその上で演じる人形劇がありました。
人形劇、影絵劇、そしてタイのリケーなどのように人間が演じるもの。東南アジアの劇や踊りは、もともとはインドの影響を受けたものが少なくありませんが、どれもその地で醸されて独特の雰囲気を出し、それぞれの面白さがあります。
そんなマリオネットのお土産仕立てのものが、三十年以上前にビルマに行ったときにも、土産もの屋の店先に吊るしてありました。
一癖も二癖もありそうな「人」は怖く、おろそかには扱えないようで、人形に比べるとのんびりした「馬」を連れて帰りました。
木彫りのパーツを組み合わせて、つくってあります。
三十年以上前から、高いところにぶらさがっていますが、紐も切れることなく、いつまでも元気。たまに、外で埃を払ってやります。
これを、タイのバンコクまで連れて帰った時は、いつものことながら大荷物でたいへんでした。
見た目より重くてかさばるマリオネットの馬、大小いろいろな籠などはかばんに詰めましたが、両手には、かばんに詰めることのできない大きな張り子をいくつもぶらさげ、つぶれないように用心しいしい運んでゆくさまは、飛行場などではさぞかし滑稽だったことでしょう。
ちょっと張りのある尻尾とたてがみは、ヤシの繊維でできているのでしょうか?
今だにびくともせず貼りついています。
ところどころについているポンポンはアクリルの毛糸製です。
実は、頭が首から外れていたのですが、高いところにあるので、降ろしてみるまで気がつきませんでした。頭の方に打ってある曲がった釘を真下に向け、首の方についている紐の輪に、外れないようにしっかりと引っかけたので、ちゃんとした姿になりました。
心なしか、馬も喜んでいるようです。
インドネシア、マレーシア、タイなどの影絵劇ワヤンも面白いけれど、マンダレーのマリオネットの動きの激しさには、圧倒されてしまいます。
そういえば、ヴェトナムには水を張ってその上で演じる人形劇がありました。
人形劇、影絵劇、そしてタイのリケーなどのように人間が演じるもの。東南アジアの劇や踊りは、もともとはインドの影響を受けたものが少なくありませんが、どれもその地で醸されて独特の雰囲気を出し、それぞれの面白さがあります。
そんなマリオネットのお土産仕立てのものが、三十年以上前にビルマに行ったときにも、土産もの屋の店先に吊るしてありました。
一癖も二癖もありそうな「人」は怖く、おろそかには扱えないようで、人形に比べるとのんびりした「馬」を連れて帰りました。
木彫りのパーツを組み合わせて、つくってあります。
三十年以上前から、高いところにぶらさがっていますが、紐も切れることなく、いつまでも元気。たまに、外で埃を払ってやります。
これを、タイのバンコクまで連れて帰った時は、いつものことながら大荷物でたいへんでした。
見た目より重くてかさばるマリオネットの馬、大小いろいろな籠などはかばんに詰めましたが、両手には、かばんに詰めることのできない大きな張り子をいくつもぶらさげ、つぶれないように用心しいしい運んでゆくさまは、飛行場などではさぞかし滑稽だったことでしょう。
ちょっと張りのある尻尾とたてがみは、ヤシの繊維でできているのでしょうか?
今だにびくともせず貼りついています。
ところどころについているポンポンはアクリルの毛糸製です。
実は、頭が首から外れていたのですが、高いところにあるので、降ろしてみるまで気がつきませんでした。頭の方に打ってある曲がった釘を真下に向け、首の方についている紐の輪に、外れないようにしっかりと引っかけたので、ちゃんとした姿になりました。
心なしか、馬も喜んでいるようです。
2014年5月25日日曜日
鳴子
展示室の掃除は、行き届いてはいないのですが、ちょこちょこやります。一度に掃除するとなると、考えただけで疲れてしまうから、部分部分です。
どこから入ってくるのか、油断するとすぐ、クモがどこにでも巣を張ってしまいます。このときは、クモの巣を取ったついでに、高いところにぶらさがっている鳴子を外に連れ出し、刷毛で埃を払いました。
最初はぶら下げたままで埃を払っていましたが、形が入り組んでいるのでうまくいきません。
そのため、台の上に置き、一つ一つ丁寧にブラシを掛けました。それを元の場所に戻そうと持ち上げたら、突然音もなく紐が切れ、二つ三つ落ちてしまいました。
「わっ」
切れた部分を捨て、そうっと結び直して持ち上げると、また別のところが切れました。紐がすっかり弱っていたのです。今まで切れなかったのは動かさなかったからで、置いて紐がちょっと曲がったりしただけで簡単に切れてしまったのでしょう。
やれやれ。
改めて一つ一つ丁寧に掃除です。
この鳴子は「鳥脅し」でしょうか、「猪脅し」でしょうか?そして、いつごろ使われていたものなのでしょう?
買ったのはもうずいぶん昔のことですが、どこで買ったか、すっかり忘れてしまいました。太さも長さもまちまちですから、手に入った枝を、切っては削って、夜なべ仕事につくったものでしょう。
もし鳥に悩まされていたとしたら、雑穀を栽培していたのでしょうか?以前、キビを数年つくりましたが、雀に見つかってしまってからは、あまりにも食べられるので、つくるのを断念しました。
どうしてこのような形につくったのかわかりませんが、少しの振動で動きやすく、鳴りやすいのかもしれません。
でも、こんな音で動物が逃げるのだろうかと、訝しく思うほど、鈍くてささやかな音がします。
さて、タコ糸など機械でつくった紐を通したくありません。
食器入れの水屋の上に乗せている紐入れの籠の中に、なにかおもしろい紐はないかと取り出して、中身ををぶちまけてみます。
雰囲気がいいのは、木の皮をはいだだけの紐と、イグサのようなもので綯った紐です。でも、イグサは平野や水辺のもの、鳴子は山間のもの、木の皮の方がふさわしいように思えます。
パルメラヤシの太い綱も、ほぐして水に浸して細い縄を綯い直したら使えそうですが、手間がかかります。
というわけで、木の皮を使うことにしました。
このままでは太すぎるので、半分に割きました。
針なしで、簡単に紐が通ります。穴の太さはまちまちですが、何をつかって開けたのでしょう?
完成です。
また元の位置に戻しました。
この写真の右下に写っている、インドのプージャー(祭り)のとき、各家の入口の扉のところに飾るきびがら細工のぼんてんは、はたきを掛けたらばらばら崩れるので、きれいにするのを断念しました。
この家ではあまり光を当てていませんが、以前住んでいた、日光がよく入る家でも飾りっぱなしにしていたので、劣化したようです。
もっとも、インドではプージャーが終われば捨てるものですから、よくもっていると言った方がいいかもしれません。
どこから入ってくるのか、油断するとすぐ、クモがどこにでも巣を張ってしまいます。このときは、クモの巣を取ったついでに、高いところにぶらさがっている鳴子を外に連れ出し、刷毛で埃を払いました。
最初はぶら下げたままで埃を払っていましたが、形が入り組んでいるのでうまくいきません。
そのため、台の上に置き、一つ一つ丁寧にブラシを掛けました。それを元の場所に戻そうと持ち上げたら、突然音もなく紐が切れ、二つ三つ落ちてしまいました。
「わっ」
切れた部分を捨て、そうっと結び直して持ち上げると、また別のところが切れました。紐がすっかり弱っていたのです。今まで切れなかったのは動かさなかったからで、置いて紐がちょっと曲がったりしただけで簡単に切れてしまったのでしょう。
やれやれ。
改めて一つ一つ丁寧に掃除です。
この鳴子は「鳥脅し」でしょうか、「猪脅し」でしょうか?そして、いつごろ使われていたものなのでしょう?
買ったのはもうずいぶん昔のことですが、どこで買ったか、すっかり忘れてしまいました。太さも長さもまちまちですから、手に入った枝を、切っては削って、夜なべ仕事につくったものでしょう。
もし鳥に悩まされていたとしたら、雑穀を栽培していたのでしょうか?以前、キビを数年つくりましたが、雀に見つかってしまってからは、あまりにも食べられるので、つくるのを断念しました。
どうしてこのような形につくったのかわかりませんが、少しの振動で動きやすく、鳴りやすいのかもしれません。
でも、こんな音で動物が逃げるのだろうかと、訝しく思うほど、鈍くてささやかな音がします。
さて、タコ糸など機械でつくった紐を通したくありません。
食器入れの水屋の上に乗せている紐入れの籠の中に、なにかおもしろい紐はないかと取り出して、中身ををぶちまけてみます。
雰囲気がいいのは、木の皮をはいだだけの紐と、イグサのようなもので綯った紐です。でも、イグサは平野や水辺のもの、鳴子は山間のもの、木の皮の方がふさわしいように思えます。
パルメラヤシの太い綱も、ほぐして水に浸して細い縄を綯い直したら使えそうですが、手間がかかります。
というわけで、木の皮を使うことにしました。
このままでは太すぎるので、半分に割きました。
針なしで、簡単に紐が通ります。穴の太さはまちまちですが、何をつかって開けたのでしょう?
完成です。
また元の位置に戻しました。
この写真の右下に写っている、インドのプージャー(祭り)のとき、各家の入口の扉のところに飾るきびがら細工のぼんてんは、はたきを掛けたらばらばら崩れるので、きれいにするのを断念しました。
この家ではあまり光を当てていませんが、以前住んでいた、日光がよく入る家でも飾りっぱなしにしていたので、劣化したようです。
もっとも、インドではプージャーが終われば捨てるものですから、よくもっていると言った方がいいかもしれません。