2019年4月24日水曜日

漁撈の手鉤

 

手鉤です。
骨董市で、民具ばかりを扱っている骨董屋さんの店先に10本くらい並んでいた手鉤の中には、もっと頭が大きくて鋭利な熊手みたいな形のものもありました。
お米や豆を入れた俵を持ち上げる手鉤ではなく、漁師さんがカキやアワビを獲るのに使っていた手鉤と思われます。
農業用の一本爪の手鉤はよく見ますが、漁業用の手鉤をまとまって見ることはそうないので、興味津々でした。熊手形に鋭利な爪をのばした手鉤もいろいろありましたが、形としてはちょっとごつすぎて、そちらはパスしました。


金属部分は、抜けないように、途中で鉤の手に曲げて、後ろで留めてあります。


前から持っている手鉤の、留めてあるところは留め金(ワッシャー)は、花の形につくってあります。
めんどうな仕事なのに、こんなところで鍛冶屋さんが楽しんでいたのがわかります。


膨らんでいる端の部分は、この持ち主は切り落として使っていたようです。


他人の持ちものと区別するためか、できるだけ軽くするためか、はたまた安定よく置くためか、どんな気持ちで切り落としたのでしょうか?













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