もう何年か前ですが、西表でつくられている、クバ(ビロウ)の葉の釣瓶(つるべ)をネットで買ったことがありました。
仕上がりがあまりきれいでなく歪んでいて、何だかがっかりするものでした。
どうしても気に入らず、解いて、重なりすぎていた部分を取り除いてみましたが、思ったようにはなりませんでした。
ちゃんと水に浸して柔らかくして作業したかどうか、ずいぶん前のことで忘れてしまいましたが、材料が固く突っ張り、せめて左右対称にできたらと思ったのですが、うまく形が取れませんでした。もしかしたら、緑のうちに形をつくってしまわないと、乾燥してからは無理だったのかもしれません。
あまり見たくなかったので、ずっと棚の高い、見えないところに置いたままでした。
先日、籠屋さんのホームページを見ていたら、タイ南部の釣瓶を見つけました。昔持っていたけれど、失くしてしまった釣瓶です。手に入れない手はありません。
届いてみたら、うっとり、これぞ私の思い浮かべる釣瓶にぴったりの美しさです。
上から見て、左右もしっかり対象でした。
そうそう、両側とも取っ手の下はへこんでなくてはならないのに、クバの釣瓶はどうしてもへこまなかったのでした。
その昔、沖縄本島のお店で小さなおもちゃのような釣瓶を見たことがありました。
「タイのと同じだ!」
とびっくりしたのですが、なぜ買わなかったのか?
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