熊井さんの彫刻展で前橋の画廊を訪ねたおり、画廊主さんから、ゲランドの塩をいただきました。
画廊主さんのお連れ合いが、かつてフランスのコスメを輸入する会社に勤めていて、退職後は、魅せられてしまったゲランドの塩を輸入する会社を創設されたのだそうです。
写真はオルタ・トレード・ジャパンより拝借 |
食通でもなければグルメでもない私でも、ゲランドの塩は、名前を聞いたことがあります。すべて手作業、昔ながらの方法で海水から塩をつくっている、今となっては超贅沢な塩です。
ゲランドの塩には、いろいろなサイズの粒があるほか、ハーブを加えたものなどあるそうですが、いただいたのは一番細かい粒のものでした。
使いやすそうな容器を開けて、塩を取り出してみました。
細粒にしては大きな粒の塩、なめてみるとそこはかとなく甘く、確かにおいしい塩です。
ビンのラベルを見ると、ゲランドは、フランスのわりと北の方、大西洋に面しています。
ゲランドは、ラ・アーグの原子力廃棄物再処理工場とは遠いと言えば遠いけれど、遠くないと言えばそう遠くありません。
フランスは有機農業が盛んな国です。しかし一方で、第二次世界大戦でドイツに占領されたことを屈辱と感じ、原子力を持って大国になろうと、アフリカでのウラン採掘や太平洋諸島での度重なる核実験など、その土地に住む人々を苦しめ、地球を放射能で汚してきました。
福島第一原発の廃炉工程による処理水に含まれるトリチウムの海洋への放出が問題になっていますが、使用済み核燃料再処理施設では、通常の原子力発電所とは比べものにならないほどのトリチウムが排出されるだけでなく、ストロンチウム90も排出される処理水が海中に放出されています。
また、ラ・アーグでは高レベル放射性廃液蒸発缶の設計に想定以上の腐食が発生し、放射性物質が漏れ出していて、地下水が汚染されていることが問題になっています。
ゲランドの塩からすっかり脱線しました。
いろいろな思いはありながらも、ゲランドの塩、おいしくいただいています。
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