カンボジアの、方形の箱です。
手前の箱たちは最も一般的な箱で、広く使われていたとみえて、骨董市場でもたくさん見かけました。
ただ、木が欠けていたり、がたがたになっていたり、身と蓋を止める金具が失われていたりと、いい状態のものには、なかなかめぐり合えませんでした。
四つもあるのは、二つは自分たちのために買い、二つは息子たちへのお土産にしたものです。しかし、息子たちは関心がなくて、いつのまにかつき返されて、我が家に集合しています。
左の三つは、蓋の上部に、補強と装飾を兼ねて真鍮が象嵌してあり、蓋や身の角や縁にも真鍮がまわしてあります。
左端の茶色い箱は、木の地中に埋まっている硬い部分を使ってつくってあるものです。根の部分を使った板はそれ自体が珍重されているので、たいてい磨くだけ、あるいは拭き漆で仕上げて、複雑な木目を愛でるようにつくられています。
どの箱も、一辺がジョイントされています。
後ろの大き目の箱は、手前の箱とはちょっと別の文脈でつくられている、
丸い箱や、
キンマの道具入れに通じる箱です。
手前の箱たちが実用目的につくられているのに対して、この箱は飾り箱としての目的がより強かったのではないかというのは、私の推測です。
蓋は、外れるようにつくられています。
角や縁の補強は、真鍮ではなく、模様を彫って黒漆を摺り込んだラタンを使っています。小さな花菱形の金具が見えますが、細い紐を通して、箱の上で結んでいたものと思われます。
そして箱の内側には、外側の段差とまったく関係ないところに段をつくってあるのが、おもしろいところです。
色々な収納箱をお持ちですね~。
返信削除「パッチボックス」はありませんか?
はっとさん
返信削除パッチボックスってなんですか?箱は好きで、ブリキの箱なども見ると欲しくなりますが、最近はちょっとセーブ気味です。
「付けぼくろ入れ」の箱。ヨーロッパの文化だからちょっと持ってないかな、、、。
返信削除おおよそ、ピルケースみたいなのです。
はっとさん
返信削除持っていません。ヨーロッパの箱は、ブリキの箱だけです。