
最後の人形は、男の赤ちゃん人形です。
裸にしてみると、手は上腕から、足は膝下が片一方と、足先がありません。足はともかく、手は、その痕跡から、どんな手がどうついていたのか、かいもくわかりませんでした。
着物は、二枚着ているような、「見せかけ」がついているものを一枚着ているだけでしたが、ぼろぼろでした。
人形の着物は、新しい反物でつくることはまずありませんから、古着でつくったものと思われますが、それにしても、じっとしている人形が着ていて、こんなにぼろぼろになってしまったということは、どういうことなのでしょうか?長い年月が経っているということでしょうか?
とっても不思議でした。

着物は、祖母の着物でつくりました。
袖は、女の子の振り袖とは違っていて、袖口が、袖下まで開いています。着物の縫い方の本にはなかったので、適当に縫いました。

下着は、もと同僚のNさんからいただいた、端布でつくりました。もう20年も前にいただいたものです。

結局、新しく買ったのは、針と、一体分の髪の毛、そして丸ゴムだけでした。
使うあてもなく、いろいろなものを捨てないで持っているのが、こんな時に役立ちます。もっとも、役立ったものはごくわずかなのに対して、死蔵しているものが多すぎるきらいはありますが...。
着物は四枚縫いました。これは最小限の枚数で、本当は女の子の下着と、男の赤ちゃんの肌襦袢か長襦袢も欲しいところです。
でも、今回はこれだけで十分、私の人形遊びは終わりです。
いつか、、きっと関心を示すだろう母にも、見せようと思っています。
