2022年9月30日金曜日

どこが違う?

コンピュータで、一度「籠」を検索したとすると、広告でしつこく籠の写真が出てきます。そんな中に、ヤフーオークションで出品されている籠もあります。
籠といっても、通常茶道具に使われるようなものが多く、さして関心もないので、わざわざ見たりしませんが、珍しくもち米入れの籠が出品されていたときは、そのサイトに行って見てしまいました。
その写真は、見ただけではあまり質感が伝わってこないものでした。
これはどんなものだろう?


値段が500円で、定形外郵便でも送ってくれるからと入札しておいたら、競争相手もいなくて、手に入れることができました。


届いてみたら、
「やっぱりなぁ」
と思わずつぶやいてしまう代物でした。形はもち米入れだけど、なんて言ったらいいか、何かが違うのですます。しっかり編んであっても、お土産ものとしてつくられたつまらなさがただよっています。
プラスティックのカップが入っていたので、花入れと見立ててつくられたものかもしれません。


上の写真のもち米入れも、売るための商品としてつくられたものですが、少なくとももち米入れとして売られたもので、もち米入れモドキではありません。
もち米入れは普通、二重に編んであります。どうせ花入れとしてつくったのだから二重にはなってないだろうと中を見ると、


あら、りっぱ。
ちゃんと二重になっています。

編み方は丁寧なのに、何が違う?煤けた感じを出そうと竹を黒く塗ってしまったのが、お土産ものっぽく見える原因なのでしょうか?


といろいろ考えているうちに、インテリアとして万人受けすることを狙ったものではないかと思い至りました(それほど大げさなことじゃないけれど)。
「かわいい」を強めるため、ウッドビーズも使っています。


タイ料理屋などで使われている、もち米入れはもっとシンプルな円筒形のものです。
こんな手間のかかる形のもち米入れも、お土産ものとして、なんとか生き残りをかけているのかもしれません。






2022年9月29日木曜日

思いがけずいただいたカンボジアのお土産

昨日は、かつて働いていたNGOを、夫とともに訪ねました。 
そこで、数年間カンボジアに駐在していて、半年前に帰国されたまりこさんにも会うことができて、カンボジアのお土産をいろいろいただきました。


ヤシ砂糖は、まりこさんが活動していた村で、彼女の友だちがつくったもの、固まるまで煮詰めてなくて、どろりとしたものです。


ハチミツは、カンボジアで「聖なる山」と呼ばれているクーレン山で採れたもの、やはりまりこさんの友人の伝統医療師さんが採られたものだそうです。


先日いただいた、埼玉でつくられたとハチミツと、味比べをして見るのが楽しみです。

ヤシ砂糖もハチミツもどろりとして運搬に適していないもの、しかも手荷物にして機内持ち込みにはできそうにない形状をしています。よく持ってこられたと、感心してしまいました。
私は嵩張る籠などのようなものを運ぶのはそう苦にしていませんが、密閉できる容器も手に入りにくかっただろうカンボジアの農村から来たヤシ砂糖とハチミツ、なかなか運ぶことができそうにありません。
大切に使いたいと思います。


もう一ついただいたのは、カンボジア産のハーブティーです。生姜、パッションフラワー、ハイビスカス、そして千日紅がブレンドされています。
パッションフラワーとは時計草のことです。カンボジアでは、道端で野生化した時計草を見たことがあります。


ハーブティーを飲んでみました。


美しい色が出て、酸味があり、ショウガもよく効いていて、大変美味でした。
酸味はハイビスカスとパッションフラワーからも出たものなのでしょうか?
千日紅はいったいどんな味を出しているのか、出し終わったティーバッグの中でも鮮やかな色を保っていて、華やかでした。





2022年9月27日火曜日

原毛を染めました

久しぶりの織物教室、2日かけて羊毛染めをしました。


染める羊毛は、洗って毛並びを整えた後、ドラムカーダーにかけて、一枚の板のようにしています。


染料はこぶな草です。
我が家の庭にも生えているありふれた草、こぶな草130グラムで羊毛200グラムを染めます。


まず、媒染します。
ミョウバンを原毛の6%、酒石英を2%使います。


ミョウバンと酒石英はお湯でよく溶かし、原毛の50倍(この場合は10リットル)の水を温め、40度以上で原毛を入れ、一度上下をひっくり返して95度にまで温めます。いつものことですが、できるだけ原毛を損なわないように、そうっと取り扱います。


沸騰しない状態で約30分煮て、そのまま冷まします。これで、一日目が終わりました。

二日目、媒染の終わった羊毛は、たっぷりのお湯の中で優しく振り洗いして、洗濯機での脱水を2度行います。脱水時間はそれぞれ20秒くらいです。


脱水した羊毛は、固まって色の通りにくいところがないように、軽く広げてみます。
たったの200グラムですが、量はたっぷりあります。


乾燥こぶな草は10センチほどに切り、お湯を加えます。


染料を抽出するとき、沸騰させないように100度以下を守り、20分ほど煮ます。


煮汁を濾します。


6リットルくらいの染料液が取れました。
羊毛をゆったりと煮るには10リットルくらい欲しいので、こぶな草にもう一度水を加え、二番液を同じように取り、一番液に加えました、

煮汁を40度くらいに冷ましてから羊毛をそっと浸して火にかけ、95度くらいに温めて沸騰させないように20分ほど煮て、そのまま冷まします。
こぶな草は、黄色を染めるときに使います。
素敵な黄色になるといいのですが、ちょっと薄そうでした。


羊毛を染めながら、合間合間には洗ったままにしていた原毛を、膝の上に置いたカーダーで梳いて毛並びを整えたり、マフラーの最後のアイロン仕上げをしたりしました。


房は切りそろえて、


一丁上がりでした。





 

2022年9月26日月曜日

やれやれ


夫の水道工事が一段落して、やっと通れるようになった場所を通ると、私が大切にしている道具箱が、軒下なのでそう雨は当たらないとはいえ、開けっ放しで土の上に置きっぱなしになっていました。
先週の金曜日からこの状態、雨も降ったので、底も箱の中も泥んこになっていました。
「あぁぁ」
回収して、中身を出してきれいに洗ったり拭いたりしましたが、関係ないものまで入っていました。


これは元々入っていたレンチです。でもこれだけなら、こんな大きな道具箱を用意する必要がないので、覚えてはいませんが、他にも何か入っていたはずです。


これまで見たことがない、新しい溝切り鋸の刃が入っていました。
夫に訊いても、息子に訊いても、買った覚えもないし、どうしてここにあるか知らないと言います。
刃が勝手に道具箱の中にやってきたようです。


溝切り鋸の刃や、つけ替える道具は引き出しに収めていますが、薄い引き出しです。


元からあったものに合わせて仕切りをつくってあるので、新しい刃は収納できません。


そしてこれらはいったい何をするものなのでしょう?
夫に訊いても息子に訊いても、何に使うものか、どこから外れ落ちたものかわからないということです。


結局行き場がない、何だかわからない道具も、溝切り鋸の刃も、不本意ですがこの道具箱に入れて置く以外ありません。

作業というものは片づけまでやって完了ですが、夫はいつも作業に目いっぱいの力を出し、エネルギーを使い切ってしまうタイプで、作業の直後の片づけはできないと言います。
また、効率よく作業するために、例えば水道工事など同じ作業が続くときは、必要な道具は箱などにまとめて入れて、元あった場所(収納場所)にはいっさい戻すことなく、作業現場近くに置いておきます。
片づけのためのエネルギー配分ができないくらい全力を費やしているのだからいいかとも思いますが、問題はその作業が終わったあとも、いつまでも道具をもとあった場所に戻さず、道具と一緒にねじなどの消耗品やゴミもごっちゃに入った箱が、片づけられることなく、あちこちに積んで置かれていることです。
これでは一緒に作業する者はたまったものではないので、つい私が分類しながら片づけるということになります。今回も道具箱だけではなく、水道工事の現場からパイプレンチやのこぎりなどを回収しました。
パイプレンチを、水道工事はしない私が使うことがありませんが、夫は自分の作業スタイルを知っているので、5、6本持っています。2本は改修しましたが、あとの4本はどこにあるのか、姿が見えません。


それにしても早く気づいてよかった、アンティークの道具箱は、蓋を閉じる金具がちょっと固くなっていましたが、壊れてはいませんでした。
この道具箱には、以前は高さを調節するための厚みの違うゴム板を入れていました。しかし、高さ調節ゴムは頻繁に使うため、出しっぱなしにされる可能性が大きかったので、頻繁には使わない自動鉋の刃を替えるときだけ使う道具と入れ替えました。
これなら使う頻度は少ないし、自動鉋は屋根の下にあるので安心していましたが、なんと自動鉋の刃を替えるためのレンチは大きくて薄くて、とても使い勝手がいいようで、しばしばほかの目的でも使われてしまうので、かなり出番があります。
やれやれ。






2022年9月25日日曜日

『ひねもすのたり日記』

「これ読む?」
と、『あしたのジョー』が大好きだった息子が持ってきたのは、ちばてつやの『ひねもすのたり日記』(小学館、2018年)でした。


長く長編漫画を描いてこられたちばさんは、面倒な「漫画を描く」という仕事から解放され、それでもなにかと忙しい生活を送られていましたが、編集者にくどき落され、重い腰を上げて18年ぶりに筆をとったという、1話が4ページで完結する自伝漫画です。
家族で満州の奉天に住んでいた幼いころから現在まで、時代を行きつ戻りつ、おりおりの物語が詰まっている、すべて彩色された力作です。
「人が死ぬ話が多いけど」
と、息子。
「戦中戦後の話もあるし、漫画家仲間がみんな高齢だから、しかたないんじゃないの」
といっても、「高井さんが他界した」などと、死は決して暗くは描かれていません。


それより、食べるものも満足にないなか、乳飲み子を含む幼児4人を連れて中国大陸をさまよい、


無事に引き上げ船までたどり着いて帰国してきたご両親の生きる力の方が、強く伝わってきます。


どのページもよく書き込まれていて、絵の楽しいこと、隅から隅まで楽しめます。


「4冊出てるらしいけれど、古本で売ってたのは2冊だけだったから」
と、2冊渡してくれた息子。


その2冊を数日、変わりばんこに絵をじっくり見返して、それはそれで楽しめましたが、続きも読みたくなって、3巻と4巻を買ってしまいました。


お話はまだまだ続きそうです。
それにしてもちばさんの記憶力の確かなこと、もし私に絵心があったとしても、どの時代に何があったかはすべて忘却の彼方、町の様子、食卓の回り、机の回りなど何一つ思い出せそうになく、たった1枚の絵を描くにも、3年ぐらいかかってしまうことでしょう。



 

2022年9月24日土曜日

ミカン道具


江の浦測候所の化石が展示されていた小屋は、かつてここでミカン栽培が盛んだったころのミカン小屋、そのまま展示室として利用したそうです。


並んだ化石の上の壁には、その小屋に残されていたという、ミカンの収穫や手入れに使った道具が展示されていました。


がっちりとつくられた収穫籠はわりと小ぶり、ミカンをいっぱいに入れても、持ち運びがそう難しくない大きさなのか、どれもほぼ同じ大きさです。
ミカンの木に掛ける、上が細くなった梯子、ミカンを小屋からふもとまで運ぶ背負子(たぶん)などもありました。


ミカン籠は、底ががっちりとつくられているのが特徴で、それぞれ名前が書いてあります。
高いところにあるので確かめることはできませんでしたが、内側に布を貼ってあるような籠もありました。


これら、先の曲がった柄の長い道具は、収穫に使ったのか、摘果に使ったのか?ミカン道具は江の浦測候所のメイン展示物ではないので、説明はなく、想像する以外ありません。
籠に摘んできたミカンはここで俵のようなものに詰め替えて山を降ろしたのか、右端に手鉤が見えます。
下の中ほどに見えるおろし金は、形からなんとなく西洋のものに見えます。いったい何に使ったのか、想像が膨らみます。


写真は、ミカン畑とミカン小屋を見下ろすところに建てられている甘橘山春日社です。

円成寺の同型、同寸の春日堂と白山堂

現存する最古の春日造りを残す奈良の円成寺の春日堂を採寸して写したもの、今年の春に奈良の春日大社の御霊を勧請したばかりだそうです。茅葺きが美しいものでした。








2022年9月23日金曜日

江之浦測候所

昨日は、横浜在住のあつこさんに誘われて、小田原文化財団の江之浦測候所に行ってきました。


あつこさんと、あつこさんのお友だちのまきえさんと待ち合わせたのは東海道線根府川の駅、前は海、改札口の下に今あつこさんが乗って来た列車が見えます。根府川駅は、小田原駅と熱海駅の間にあります。

小学生のころ、毎年夏休みには東京に住んでいた両親を訪ねていた私は、倉敷駅から急行列車にに乗って東海道線を行ったり来たりしていました。倉敷ー東京間が急行(最速の列車)で、16時間もかかった時代でした。
中学生、高校生ともなると、反対に東京から倉敷にいる祖母を訪ねて行ったり来たり。中学、高校の修学旅行はどちらも奈良・京都だったので、根府川駅には停まらなかったかもしれないけれど、根府川駅を何度も通過しています。
大学生になってからは、もっと頻繁に東海道線を行ったり来たりした私は、できた新幹線も使いましたが、何度か東京・京都間を友人たちと鈍行に乗ったこともありました。だから、根府川駅にも停まったことも、何度かあるはずです。
東京発の下りの夜行列車に乗ると、根府川のあたりでは夜になっていたかと思われますが、関西方面からの上り列車では、このあたりまで来ると夜が明け、車窓から海が間近に見えるので、浮き浮きしたものでした。


江之浦測候所は、広大な蜜柑山を手に入れた杉本博司さんが、壮大な計画のもとにつくった場所で、日の出を見るということから「測候所」と名づけられたようです。
上の写真は石舞台ですが、春分・秋分にはこの石舞台の真正面に日の出が見えます。


夏至にはこの長いガラスの建物の真正面に陽が上ります。


そして冬至には、この鉄板でつくられた長い筒の中に日の出が見えます。


この先に、日の出が見えて、筒の中が赤く染まるというわけです。


鉄板の筒の上です。


ここから先に行ってはいけないというところには、紐を結んだ石が置いてあります。


鉄板の筒の脇には、海を背にして舞うガラスの能舞台があり、背中がちょっとゾクゾクッとします。


広大な敷地はよく手入れされていて、壮大な建物より、海の小石に惹かれたりしました。
事前にあつこさんから、
「2、3時間歩きましょう」
と言われた私たちは、とてもそんなには歩けないと答えていたのですが、結果2時間ほど歩いてしまいました。
日の出は朝が早いので、観覧者を入れるのかどうか、満月の夜などには、江之浦測候所は夜も開放しているそうです。観覧するには事前予約が必要で、その日に雨が降ったり曇ったりしていても、日を替えることはできません。満月が上るところを見ることができたら、ラッキーということでしょう。

今日は秋分の日です。
あつこさんは、今日の予約をしたいと思われたようでしたが事前予約がいっぱいで、昨日の観覧になりました。
しかし、昨日は晴れていて、海もよく見えて暑くもなく、歩くにも最適でしたが、今日は曇っていて、海も空もあまりきれいではなさそうです。何が幸いするかわかりません。
以前、あつこさんとまきえさんが江之浦測候所を訪ねたときは、霧で真っ白で、海もよく見えなかったということでした。


追記:

しばらく前から、マイブログリストで「私の拾いもの」を見ようとすると、文がHTML形式になっていて、読むことができません。
時間と知識の欠如で、今少し(希望的な観測ですが)直すことができないので、ご了承ください。