
八郷がもっとも美しいのは、春ではないでしょうか。新芽が伸びて、そろそろ、「山が笑う」といわれる季節が到来しようとしています。
この時期は、我が家にもいろいろな人たちが遊びに来ます。来客は、大歓迎。来客でもなければ、なかなか片づかないところを片づける、よいチャンスです。ついでに、模様替えもしたりします。
というわけで、長いあいだ離れ(仮設ゲストハウス)に飾っていたラオスの背負子を母屋に引越しさせて、飾りなおすことにしました。

こちらは、ヴェトナムの背負子、新しいものです。形、紐、紐の掛け方などが、ラオスの背負子とよく似ています。それもそのはず、ラオスとヴェトナム両国の山岳地帯にまたがって住んでいる、同じ民族グループの人たちのつくったものなので す。

それでも、並べてみると、ずいぶん違っていることもわかります。
ラオスの背負子は、編み目が2、2の綾だけではなく、小さな綾織りでさらに大きな綾を描くような、模様編みになっていますが、ヴェトナムの背負子は、単純な1、4の綾です。

古い背負子は、紐のとめ方など、細部も細かくつくってありますが、

新しい背負子では、簡単に留めています。これはこれで、愛嬌がありますが。

古い背負子は、板の足が、丁寧に綴じつけられています。

それに比べると、新しい背負子の足は、手がかかっていません。
「時間を度外視していいものをつくる」時代が、終わっていることを感じさせる足です。

古い背負子は、縁のあたりも、なかなか美しい。

蓋を取って中をのぞくと、こんな感じです。

こちらは、ラオスの背 負子でUPした、もう一つの、ラタンの背負子です。ポケットとポケットの間に、背中を入れるようにして背負います。形が保たれるよう、かっちりと編まれています。

外側になる方には木を添えて、籠の補強を兼ねた、足にしています。

その木は、しっかりと留めてあります。

横から見たところ。

そして、上から見たところです。

紐がしっかり編まれていて、とても背負い易い背負子です。
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