2021年7月15日木曜日

入院していました

7月6日、火曜日の朝、気がついたら地面に仰向けに寝ていました。
頭の上には、家の軒があります。
「どこだろう?うちにこんな家があったかなぁ?」
どうもよくわからない。首を曲げて左手を見ると、遠くにテラスのようなものが目に入り、ここは我が家らしいと思ったのですが、はっきりしません。 
それにしても、テラスの左手に見える母屋の屋根がやけに低く見えます。
「大きな地震でもあって、屋根がそっくり落ちたのかしら?」
それで私が倒れているとしたら、納得できます。
首からスマホをぶら下げていたので、Tシャツの下から取り出し、夫に連絡をしようとしましたが画面が壊れていて、色が出るのは左上8分の1くらいであとは真っ黒、使えません。起き上がろうにも肩が鋭く傷み、横を向くことさえできません。なんとかうつ伏せになって、這って帰らなくてはと思うのですがどうにもならず、そのうち弱い雨も降り出してきました。
夫に気づいてもらわなくては、いつまでもこのままです。と、着信音。夫からの電話ですが、スマホが壊れているので、話すことはできません。
そのうち、外へ出てきた夫が私の名を呼んでいるのが聞こえました。声は出たので応えると、夫がやってきました。
「わぁ、屋根から落ちたんだ。雨だから滑ると言っていただろう」
と夫。
ここで初めて、自分が屋根から落ちたことに気づきました。雨で滑りやすくなっていて、軒先に近いあたりで滑ったのです。しばらく気も失っていたようでした。

すぐに救急車が来て、派手な音を立てたので、向こう三軒両隣ならぬ、向こう二軒両隣(それで全部)の人たちも集まってきました。担架に乗せられ、顎をがっちりと固定され、どこかへ出発、夫が救急車に同乗していて、どのくらいの高さから落ちたとか、落ちてからどのくらい経ったはずだとか、説明しているのがわかりました。


次にドクターヘリに乗せられました。まさか、自分がドクターヘリに乗るとは、思ってもみませんでしたが、後で夫に、近くの運動公園に救急車が到着したときには、すでにドクターヘリが来ていたと聞かされました。
水戸医療センターに着いてから、検査室に運ばれたのですが、それまでの記憶は断片的、長かったのか短かったのか、ヘリの爆音を覚えているくらいです。
CTスキャンを撮り、MRIもとって(MIRをとりますと訊かされた時は、長いだろうなと思ったのですが、それからの記憶なし)、首に異常がないことがわかり、やっと首枷が外されました。たぶん、心電図とかエコーとかもとり、そのあと病室に移されました。その間、PCR検査を2度受けました。
肋骨が、右が一番上から6本、左が二番目から5本折れていて、背骨も1つだけちょっと損傷していました。
夫が車で病院に来ていて、いろいろ手続していると聞かされましたが、会うことはできませんでした。


たまたま火曜日と金曜日には、この病院に埼玉県のコルセット屋さん(どうも義肢屋さんらしい)がやってくる日で、採寸してくれて、
「金曜日にはお届けします」
と言われたのだけれど、
「待っていられない。すぐ欲しい」
ということだったらしく、コルセット屋さんが持っていたコルセットの中から私に合うのを選んでくれて、すぐに上半身が幅広のバストバンドとコルセットで固定されました。その状態はきついけれど、ラッキーでした。

痛くて、横向きになることもできないのに、お医者さんから、
「来週の退院を目指しましょう」
と言われ、希望が膨らみました。お手洗いも、最初から自分で行っていいというのも、嬉しいことでした。

かつて、手術しないで折れた骨をくっつけるには、長い絶対安静が必要でした。ところが、安静にしていると短期的に見れば骨のくっつきは早いのだけれど、筋肉などが衰えるので、今はできるだけ早くから身体を動かすのが長期的に見て、結果がよいのだそうです。

病室を移ってからの窓の外

上半身はいまも痛いけれど、手も脚も、頭も首も何ともなかったのが、多少の外傷はありますが、じつに幸運でした。
気がかりなのは、血圧が上がったままで下がらないことだけ、昨日無事退院し、昨日より今日の方が、より疲れにくくなっています。
明日も、病院のこと書きます。




24 件のコメント:

かねぽん さんのコメント...

おはようございます。
珍しくブログの更新が滞っていたので、何かあったのだろうなとは思っていたのですが、まさかそこまで大怪我をされていたとは。生きているのが奇跡じゃないですか。その怪我でもう退院されてるというのも驚きです。元通り動けるようになるといいですね。
実は先日、うちの父が玄関前のコンクリートの階段で転んで、顔を十数針縫う怪我をしました。幸い骨折も脳内の出血もなく、その日のうちに帰宅できたのですが、最近の救急医療の設備の充実ぶりや診断の迅速さに感心させられたばかりです。どうりで国の医療費がかさむわけです。

ZUMZUM さんのコメント...

はじめまして。
ブログ、いつも興味深く拝見しております。
しばらく更新されていなかったので、

1.西式健康法のショートステイ
2.たけちゃんに会いに行かれた
3.ご旅行
4.まさかのアクシデント(絶対に違ってほしい・・・)

気が気ではありませんでした。

それにしても大変な怪我をなさいましたね。
屋根に限らず、落下事故は恐ろしいです。

どうかどうかお大事になさってください。
一日も早くお元気になられます様、祈っております。

さんのコメント...

かねぽんさん
ありがとうございます。本当についていた、ラッキーだったと思っています。
工事に怪我はつきものとはいえ、いつも慎重にやっていましたが、その日は寸法を測りに行ったのですが、ブルーシートに溜まった種を見て、「おっ、イヌビワの種だろうか?」などと浮かれていて油断してしまいました。
医療の充実すごいです。点滴も栓を手で調節して液の落ち方を替えたり、なくなりそうになったら報告したりするのではなく、途中でAI搭載の機械につないであって、1時間に100㏄から、日が経つにつれて80㏄、60㏄、40㏄へと調節し、点滴液が残り少なくなったらその機械が看護師さんに知らせてくれて、取り替えに来てくれました。
ポータブルのレントゲンにもびっくりしました。棒に上下できる車のバッテリーくらいのレントゲン機械がついていて、ベットに寝たまま、背中に板を入れて高さを調節し、そこでレントゲン写真を撮りました。

さんのコメント...

ZUMZUMさん
コメントありがとうございます。
いやはや、不幸中の幸いにも、生き返ってきました。
ちょっと動いても体が痛い日々。病院にいた間、日ごとにできることが増えましたが、退院前日もリハビリで階段を上って降りたらはぁはぁして、しばらく動けないほど、すっかり力がなくなっていました。でも、前の経験から家に帰ればなんとかなると思っていたので、帰れてよかったです。
リハビリ師さんが、帰ったあと家に段差があるかどうかなど心配してくれたのですが、段差も何のその、足が覚えているのでスムーズです。
また、コメントください。元気にやります。

hiyoco さんのコメント...

文章の長さにホッとしました(笑)。何かあったんだろうとは思っていましたが、息子さんがツイッターを普通に更新されていたので、最悪の事態ではないだろうと考えていました。よかった!
肋骨11本が身を挺して内臓を守ってくれたのですね。
家の中のことをやれば十分リハビリですね。普段からフットワーク軽く動いている春さんなら、すぐよくなると思います!

さんのコメント...

hiyocoさん
ご心配をおかけしました。
次男からはいつも命綱をつけてやれと言われ、夫からは「あれこれ言わないけどたるんでいる。滑ったらすぐ足場の手すりをつかむことに全力を尽くすべき。ラジオなんか聴いて、のんきにやっているからだ」と怒られました。
まぁ、耳が痛い。でも建設作業で怪我したのは初めてだから、平にご容赦を。
前に、材木が倒れてきて腕の皮をベロンと剝いたときも、来ていた長男が、「全体への緊張感が足りない」と言っていました。そんなにうっかりしているつもりはないんだけど.....。

昭ちゃん さんのコメント...

水分不足じゃないですか、私が1月に1週間入院です。
いよいよ夏本番私は1リットル飲んでます。

昭ちゃん さんのコメント...

7・8mあっても一瞬で体験済みです。

さんのコメント...

昭ちゃん
水分不足ですか?(笑)気をつけます。さっき野菜ジュースを飲みました。
病院では3食きっちり、間食なし、毎回歯を磨いていましたが、家ではずるずる間食してしまいます。
入院中は、罰だとも思って、何も欲しがりませんでしたが、退院したらすぐ近くのコンビニで、一番欲していた熱いコーヒーを買ってもらって飲みました。自然農法の福岡正信さんや、八郷に住んでいるとてもストイックに地産地消されているKさんが、コーヒーが大好きなのを思い出しました(笑)。

チルル さんのコメント...

はじめまして。毎日のブログ更新楽しく拝見させて頂いています。
もービックリです!屋根から落ちたとは!
屋根仕事のブログを読んでは怪我をなさらぬ様に!と祈っていましたが、微力だったようです〜汗。
毎日の更新が楽しみなファンとしては、ここで無理なさらずシッカリとガッチリと治して頂いて
また楽しく興味深いブログを書いて頂けたら嬉しいなぁと思います。
無理なさらぬよう ご自愛下さい。

のら さんのコメント...

皆さんと同じく、更新されないのは何故かな?と考えていました。御主人の方は更新されているから、旅行ではないなと思ったりして・・・。
肋骨11本は痛すぎますね〜!折れた骨が内臓を傷つけたりしていなかったのでしょうか?そうだとすれば本当に幸いです。
退院しても体が自由に動かなければ何かと不便でしょうね。下を向いたり体をひねったりできないのでは?それでも病院にいるより精神的にはいいでしょうか。
状況が分かって少しだけ安心。
お大事に!

あかずきん さんのコメント...

びっくりしました
骨が折れてはるさんを守ってくれたのですね
今度ははるさんが骨が繋がるまでしばらく痛みとか何かとご不自由ですね
涼しくしてお大事になさって下さい

さんのコメント...

チルルさん
コメントありがとうございます。
不覚を取りました。自分でもまさかでしたが、用心はしてしすぎることはありませんね。
まだ、胸から肩のあたりが傷むのですが、昨夜は痛み止めなしでやってみました。今日は無理せず、夜は痛み止めを飲んで寝たいと思っています。
昨日より今日の方が疲れにくいので、少しずつ元気が出ると思います。怪我をするたびに思うのですが、人間の自然治癒力というのはすごいです。
ありがとうございました。

さんのコメント...

のらさん
両肘も痛いので、ベッドに寝た状態から体を起こすことを一番心配していましたが、ベッドわきに食卓の椅子を置いて、それにつかまって起き上がれるので安心しました。
肋骨は折れましたが、お医者さんの話しているのを漏れ聞いたところでは、折れた方が内臓を押して傷つけたりしないのだとか、まぁ、足が折れてなくてよかった、頭も大丈夫だった(笑)、生きていてよかったと、ポジティブにとらえています。

さんのコメント...

あかずきんさん
お騒がせしました。
コルセットはいつくらいに取れるのでしょうね?
私は3週間と見ていますが、もっとかかるかもしれません。6週間でほぼくっつき、9週間もあれば快癒と聞いたような。
入院以来、時間が経つのを楽しみに過ごしています。

のら さんのコメント...

滑って転んで折れた骨が複雑骨折で内臓を傷つけて、長く入院した人を知っているので。
そうならなくてホントにラッキーでしたね。

af さんのコメント...

春さん、お帰りなさい♪ 1週間も更新がないのは?の胸騒ぎが抑えられませんでした。
駿介先生に連絡をとってしまいました。
それにしても、本当に今週退院できたんですね!
確かに、脊髄に関連するところじゃなくて、本当に本当に不幸中の幸いでしたね。
まずは、回復に努められてください。でも、これだけの長文も打てるんですね。
安心しました!
明日から、また、ブログの更新を楽しみにしてます!

さんのコメント...

のらさん
私運がよかったですね。手足を見てしみじみ「あんたたち、よかったね」と言いました(笑)。
病院にはバイクの事故の人もいましたが、滑って転んで足の骨を折った人、階段から転げ落ちて腰を痛めた人などいました。
これを他山の石として、今後は身を引き締めて、いっそう注意深く暮らしたいと思います。

昭ちゃん さんのコメント...

高所専門の私ですが親綱を張ると不便なので
使用しませんが地下足袋が原則です。

maica さんのコメント...

びっくりしました!!
タイトルで焦り、一行目でええーっとなり、全文読み終わってほっとしました。
ブログを更新されるくらい回復されて本当に良かったです。
これから暑い時期になりますので無理せず回復に努められてくださいね。

sato さんのコメント...

十分過ぎるほど大変な出来事ですけど、もっと大事にならなくて本当に良かったですね!
我が家も色々あって夫が入院中。でも、起きてしまったことは少しでも良い方に考えるしかありませんね。
この数日ぼ~っと過ごしていたのを、春さんの頑張りに目を覚まされる思いがしました。
一日も早い回復をお祈りしています。

さんのコメント...

昭ちゃん
親綱は張ってあります。時々つかまりますが、いつもは、どちらかと言えば邪魔にしていました。
そう、地下足袋を買おうと思っていました。藍染めのきれいなのを(笑)持っているのですが何故か小さくなって入らない。買わなくてはと思いながら、安全靴でのぼっていました。
地下足袋を買います。

さんのコメント...

maicaさん
お騒がせしました。
退院したい昨日は、コンピュータの前に座る気持ちにもならなかったのですが、一日ごとによくなっているということでしょうね。
それでも、昨日は文を書いていたせいか夜に右腕がちょっと痛み(それだけではなかったのですが)、痛み止めを飲んで寝ました。その前は48時間痛み止めを飲まなかった、日にちが薬です。

さんのコメント...

satoさん
ありがとうございます。satoさんもブログを更新されていませんよね、どうなさったのかと思っていましたら、だんなさまが入院中でしたか。どうか元気を出してくださいね。
私は頑張ってはいませんが、5メートルもある屋根から転落して、しかもこの年(笑)、これだけの怪我で済んだこと、本当に感謝の気持ちです。
これからは、今までよりもっと注意深く生活したいと思いますが、時にはうっかりもしそうです(笑)。