『サンタルのもりのおおきなき』(こどものとも、西岡直樹構成・文、シブー・チットロコル絵、西岡まどかコラージュ、2014年)という絵本があります。
これは、インドの画家シブー・チットロコルさんに自由に絵を描いてもらったものを、西岡直樹さんが文章に沿って構成し直し、西岡まどかさんがコラージュしたものです。
インドには細密画など、さまざまな絵がありますが、インド東北部に住むサンタルの人の絵は、とくに素敵です。
昔々、まだ獣や鳥が言葉をしゃべっていたころ、サンタルの村に、トヌとカヌという男の子がいました。毎日、たくさんの牛やヤギに草を食べさせにサンタルの森に出かけましたが、森にはひときわ大きい木がありました。
そこではいつも涼しい風が吹いていて、枝や葉が音を奏で、森の動物たちが集まっていました。
春には大きな木に花が咲き、満月の夜にはおおぜいの村の人たちが集まってきて、一晩中木の周りで踊りました。
トヌは太鼓を叩き、カヌは笛を吹きました。
天秤棒や籠! |
大きな木は森から突き出ていたので、遠くのお城からも見えました。
ある日、お城の工事をさせていた王さまが、あの木で門の扉をつくろうと思いつき、伐ってくるよう命令しました。
木は伐られ、運ばれて行き、切り株だけが遺されました。
動物たちは悲しくなり、みんなどこかへ行ってしまいました。
トヌとカヌは、落ちていた枝を拾って楽器をつくりました。
トヌがつくった太鼓をたたくと、大きな木の枝がぶつかり合う音がしました。カヌがつくった笛を吹くと、大きな木の葉っぱがふるえる音がしました。
「あっ!あの音は.....」
懐かしい音を聞いて、動物たちはみんな、音の方へ引き寄せられました。
あちこちから、いろいろな動物が集まってきました。
ぞろぞろ、ぞろぞろ
トヌが太鼓を叩き、カヌが笛を吹いているのを見て、みんな嬉しくなり、木の周りで踊りはじめました。
すると不思議なことに切り株から芽が出て、ぐんぐん育ちました。
とうとう森のようになり、前よりもっとたくさんの生きものが、サンタルの森で暮らすようになりました。
2 件のコメント:
まさかトラブルでは、
家内の不在三度目の夏です。
昭ちゃん
ピンポ~ン。トラブルでした。
でも幸運で、不死鳥のようによみがえりました(笑)。
まだ、疲れやすいけれど、病院にいたころは起き上がっただけで息が乱れ、歩いたらはぁはぁしていたのが、ずいぶんよくなりました。寝ているより、動けたら動いた方がよいみたいです。
それにしても、圧迫骨折したときにお医者さんから、「今後は絶対に転ばないでください」と言われていたのに(笑)。
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