2010年1月5日火曜日
カンボジアの猫
私は8年ぶり、夫は9年ぶりに、タイとカンボジアを訪問することになりました。引越しや仕事では何度も一緒に出掛けましたが、仕事抜きで、いわゆる旅行に、夫と二人で出かけるのは、なんとこれが初めてです。
もともと、家が完成したら新しいラタンの長椅子を注文するためにタイに行く予定にしていました。30年前に買った長椅子と同じデザインで、もう少し長いものが欲しいのです。今、仮に置いている昔のものは長さが足りないし、後の方は保存が悪くて、ぼろぼろになっています。
しかし、長椅子の注文は、昨年遊びにきてくれた、タイに住む友人がバンコクの家具屋さんを紹介してくれ、メールで打ち合わせたので、完成して送ってくれるのを待つばかりです。
だから、タイに行かなくてはならない理由はなくなったのですが、その友人を訪ねるために、やっぱり行くことにしました。
昨日、小さな旅行かばんを出して、荷物を詰めました。そして、夫のと私のと、デーバックをひとつずつ陽にあてました。よし、これで十分と思って寝たのですが、夜中に、「ちょっと待てよ」と思いなおして、今朝、居間の地下の倉庫から、ぼこぼこにへこんだリモア(薄いアルミのスーツケース)を、改めて取り出してきました。
そうです。いつものパターンを想定したのです。ほとんど空のリモアを持って行って、帰りは重い荷物を引きずるようにして持って帰るという。そんなことを繰り返したので、善かれ悪しかれ、今日の、ものの溢れる我が家があるのです。
「そんな大きいかばんを持っていくの? もう家は満杯なのに」と、夫はあきれ顔です。
「洗濯用の桶も買いたいと思っていたのだけど、それはやめるわ。でもお土産のお線香とかいろいろあるのよ」と、私。
まだ、どちらで行くか迷っていますが、きっとリモアを持ってきてよかった、ということになるのではないかと思います。夫が日程を決めたので、まったくの偶然ですが、行きも帰りも、バンコク宿泊は、週末市場の開催とぶつかりますし、友人はタイ南部のクラビ県のビーチ近くに住んでいますから、ビーチでいろんなものを拾うかもしれません。
もちろん、壊れやすい種などを入れるための籠もしっかり用意しています。
前置きが長くなりました。さがしていたリモアを、折りたたみ式の自転車の大きな袋の下で見つけると、その中に、先の引越しのときに入れた、カンボジアの木彫りの猫がそのまま入っていました。
顔は日本の張子の犬によく似ています。
でも、この耳!! こんな立派な耳をもった猫を見たことがありません。
そして、尻尾のスマートなこと。一本の木から、こんな細い尻尾を彫り出すなんて、さぞかしたいへんだったことでしょう。折れてしまったら台無しになるし。
プノンペンに住んでいたとき、我が家からわりと近いお店にこの猫はいて、前を通るたびに入ってみて、入るたびに猫に目がいって、何度目かに、とうとう連れてきてしまいました。
ココヤシのおろし金にもなってないし、いったいどんな目的でつくられた猫だったのでしょうか?
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