フィリピン、北ルソンのイフガオの人たちがつくった、ラタンの物入れです。
てっぺんについている木の蓋をあけると、両方の腕が空洞になっていて、ものを入れると、下の籠の広い部分に収まるようにできています。
すべすべしたものでないと、入れたものが出てきませんので、鉄砲の弾入れだったのでしょうか?
1980年代、バンコクに向かう格安の飛行機は、パキスタン航空か、エジプト航空でした。マニラで給油するので、旅の楽しみは、マニラの空港の中にあった、骨董のお店を覗くことでした。
空港の売店ですから、町のお店より高めですが、それでも目の保養です。
今でこそ、日本の骨董市でも、イフガオのラタンの籠は、一つや二つ目にするほどありふれたものになりましたが、私がイフガオの籠を初めて目にしたのは、このマニラ空港の骨董屋さんでした。
この籠は、煙草入れでしょうか?もっとも、普通、イフガオの人々は紙巻煙草ではなく、刻み煙草をたしなむと思いますので、銭入れだったのかもしれません。
ぱかっと、開きますが、腰につけておいても、中のものがこぼれるようなことはなさそうです。
直径4センチほどの、小さな土のつぼをラタンでくるんであります。おもちゃでしょうか?
これも、マニラの空港で見つけました。
1990年代に入ると、航空運賃は安くなり、飛行機は給油しなくても長距離を飛べるものが増え、バンコクへ行くには、直行便の方が便利になりました。
それとともに、マニラ空港の骨董屋さんを覗く楽しみも終わったのでした。
0 件のコメント:
コメントを投稿