ペンダントを着けるときは、金属の鎖が一般的でしょうか。
他には、首周りに合わせて形づくった太い銀の針金、あるいは革紐などもありますが、私の好きだったのは、東南アジアの山岳民族たちのつくった、細い細い針金を編んだ紐でした。
どんなペンダントにも、使えました。
これは、ペンダント部分と紐が一体になった魚のペンダントです。
魚は泳いでいるように、ちょっとだけ曲がります。
この首輪は純度の低い銀でできたものですから、山岳民族の人たちが自分たちで使うのではなくて、物々交換用のものかもしれません。
針金の紐は並べて、板金で留めてあります。
安っぽいものですが、つくりは丁寧です。
かつて、山岳民族の人たちのおしゃれは、半端ではありませんでした。
普段もアクセサリーを着けていましたが、
お祭りなど正装の時はとくに見ごたえがありました。モン人の少女が首にかけているのは、五連の無垢の銀。重そうです。
大好きで、よく着用した腕輪です。
写真では違いがよくわかりませんが、左の腕輪はちゃちなお土産物です。
右のはたらっと腕にまといつきますが、左のは輪っかの形に浮いたままなじみません。ちょっと針金が太いと、あまり柔らかく曲がらないのです。
腕輪も同じように、ねじで留めます。
ずっしり重い首飾りは、輪をつなげてつくってあります。
一つ一つ手でつくるのですから、根気のいる作業です。
左が鎖部分の表、右が裏です。
リス人の首飾り。見事です。
ベルトです。
鈴がいっぱいぶら下がっているので、動くとしゃんしゃんと音がします。
踊りを踊ったりするときには、なかなか効果的です。
小さなハートもいっぱいついていますから、山岳民族の人たちが交際相手を選ぶ場でもある、歌垣にぴったりです。
山岳民族の人々が、日常的に民族衣装を身につけて生活していた時代は、三十年ほど前に失われました。
今ではお祭りくらいにしか民族衣装が見られなくなりましたが、そのお祭りでも、民族衣装の下にTシャツを着ていたり、男性はジーパンをはいていたり、すっかり様変わりしてしまいました。
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