2019年10月22日火曜日

おもちゃアラカルト


さて、セルロイドの鳥笛を買った日のことです。
「これ、猫がついているけど、どう?」
とおもちゃ骨董のさわださん。
「首が取れちゃってつないだから、100円」
着物の上に前掛けをして毬つきしている年齢不詳の少女、射的の的だったのでしょうか?
毬はゴム毬です。


年齢不詳の少女もあまりかわいくないけれど、猫はもっとかわいくない。
でも100円。いただいてきました。


これも射的の的、熊だけど手を挙げて招いている、「招き熊」です。


こちらは、さわださんの店とは別のお店で手に入れたものです。
その日その店には、どなたかのコレクションだったのか、いろいろなフクロウがいっぱいで、小さなものは200円均一で売っていました。
てっきりタイのフクロウと思って買ってきたのですが、ネットで漆塗りのフクロウを調べると、ビルマのフクロウしか出てきません。
「はぁぁぁ?」


ビルマのフクロウと言えば、その骨董屋さんにはビルマの木彫りのフクロウもいました。
上の写真は私の持っているビルマのフクロウですが、左が木のフクロウ、右は張り子のフクロウで、どちらも金色に塗っています。
私の木のフクロウは高さ2センチほどですが、その店にあった木のフクロウは、倍くらいの高さ、ちょっとバランスが悪く、間延びした感じでした。


1980年前後にタイに住んでいたころ、入れるものになっている漆のフクロウは、バンコクの土産物店の定番でした。
嵩張らず、異国情緒もあってお土産としては手ごろでしたが、たいていは細かく描きすぎた、装飾過剰のものが多く、こんなに肩の力が抜けた絵つけのものはあまり見かけませんでした。
私たち家族がタイに住んでいたころは、ビルマは半分鎖国状態、ビルマのものをタイ国内で見ることはほとんどありませんでしたし、骨董屋でたまに見るビルマの骨董品はかなり高額で売られていました。
ただ、タイ北部(ランナータイ)とビルマの漆器はルーツが同じ、とてもよく似ていて、タイでつくられたものをビルマ産と偽って高く売っていた骨董屋さんもいたのではないかと思います。
当時、バンコクのどこでも見かけた漆のフクロウがビルマでつくられていた可能性は低いと思いますが、あれから40年、今では漆塗りのフクロウは、ビルマでしかつくられていないのかもしれません。


ちなみに、ビルマの漆塗りのフクロウは、今はパガン地方の特産となっているようですが、40年前にパガンのいくつかの漆工房を訪ねたとき、漆塗りのフクロウは見かけなかった気がします(見落とした可能性もありますが)。
当時パガンには車もなく、道も細くて悪く、馬車でお寺を廻ったものでした。


我が家に生息するフクロウやミミズクたちです。
もし漆塗りのフクロウがビルマのものなら、6つのうち4つまでビルマのものです。
ビルマでは、フクロウはピッタインダウン(だるま)と並んで縁起物、こんなにいれば、きっといいことがあるでしょう。






2 件のコメント:

hiyoco さんのコメント...

このフクロウや前の記事のゾウなどが、壊れないように持ち帰った張り子ですね!フクロウたちはお腹にもフクロウを抱えているのでしょうか?

さんのコメント...

hiyocoさん
どれにもタコ糸でぶら下げられるように紐がついていたので、運びやすかったのですが、嵩張りました(笑)。
今は、素朴な動物はつくられていなくて、カラフルな、漫画チックな張り子の動物がつくられているようです。
一つのフクロウのお腹の絵は、飛んでいる姿というのが面白いですね。
日本でフクロウが縁起ものなのは、「不苦労」らしいのですが、たくさんの国でフクロウがお守りにされたりしているのは、なんか面白いです。