2022年6月8日水曜日

匙の災難


これ、捨てるかどうか迷っています。
三谷龍二さんのスプーン、大切に、しかし普段使いしていました。薄くできていて、とても使いやすいのです。


ところが、あの超ガサツな、言葉を変えれば天衣無縫な夫が、土鍋の底に着いたおこげを、こともあろうにこのスプーンでがりがりやって、一度でこんな形にしてしまったのです。
スプーンとしての用は足しますが、何とも情けない姿になりました。


右は、遊びに来ていた幼いKくんが嚙んで割ってしまったので、お隣のKさんに漆で接着してもらったスプーンです。このときは、
「全体に漆をかけましょうか?」
と訊かれたのだけれど、部分的に漆を使うだけで修理してもらいました。


その後、夫が割った(理由は忘れた)ときは、割れが大きかったので全体に漆をかけてもらいました。
今では全部のスプーンに漆をかけてもらいたいくらい、気に入っています。


先が短くなってしまったスプーンは、見るたびに嫌な気持ちになるのですが、思い切って捨ててしまうかどうか、もう何年も迷っています。
ネットで見ると、三谷さんは同じ形のスプーンはすでにつくっていらっしゃらないようなので、たぶん二度と手には入ることはないと思われます。

土鍋の底をがりがりすると言えば、しゃもじです。八郷に来てからも、何本も使い倒してきました。


この数年はお隣のKさんのつくった山桜(たぶん)のしゃもじを使っています。
長く使っているわりに、すり減り方が少ない!
山桜が強いのか、Kさんが頑丈につくっているのか、はたまた夫の腕力が衰えたのか、何とも喜ばしいことです。



 

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