2022年12月18日日曜日

モロッコの籠


一時は雑貨屋さんでよく見かけたモロッコの籠、『似てしまった籠』をUPしたとき、てっきり前にUPしてあったはずと探したのですが、見つかりませんでした。

その、モロッコの籠です。
モロッコ人は、ベルベル人とアラブ人、その混血の人々などで構成されていますが、籠をつくっているのは、手先の器用なベルベル人です。


イ草の1種だと思われる水草で編んでいて、芯材も同じ水草でできています。
芯材はたくさん束ねて、超太くしてあるのがモロッコの籠の特徴です。


芯材が太いので厚みのある籠ができます。
段数は少なく、直径24センチほどの籠で、わずか10段しかありません。先日のザンビアの籠は35段あり、アタの籠などもっと段数があります。


縁は水草ではなくて、もっと硬い材料のように見えます。ヤシの葉柄などを裂いたものかもしれません。
芯材はほとんど見えませんが、下の段の水草もすくいながら、これだけ詰めて編むのは、手間のかかる仕事です。


上はエチオピアの籠づくりの写真ですが、モロッコの籠と同じつくり方で、乾燥した草は折れないように湿らせながら編んでいました。


前にも書きましたが、世界的に見れば巻き編みの方法で編まれる籠が、他の方法で編まれる籠を圧倒しています。理由は、身近に手に入る材料をその土地土地の人々が工夫して使ったからだと思われます。
上はデンマークの、一昔前の籠編みの写真です。


モロッコの籠は、日本ではパン籠とか果物籠として売られていますが、モロッコ観光のサイトをのぞいてみると、食べもの屋さんなどで、やっぱりパン籠として使われているようで、楕円形のものもあります。
また、この写真のように鍋敷きもつくられています。


日本では、パン皿よりモロッコ製の籠バックの方が知られているかもしれません。
左の籠は、伝統的には市場籠だったのかと想像できますが、右の籠も伝統的な形なのかどうか、持ってはいませんがどちらも使いやすそうな籠です。





 

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