2011年12月21日水曜日
尾道の木のおもちゃ
日曜日の今年最後の骨董市で、まことさんが、薄汚い、半分壊れたような、紙、木、土の玩具を、シートいっぱいに並べていました。いつも、「まとめ売り」するまことさんですが、今回は、
「10円から500円」
と書いた札が出ていて、ばら売りでした。
その日は用事があったので、ちょっとのぞいただけでしたが、懐かしいものを見つけてしまいました。
広島県尾道の八坂神社の、三体神輿です。
学生時代に買ったものを持っていましたが、なくしてしまいました。
「これはいくら?」
「いくついるの?」
「あらっ。三つでセットよ」
「そうか。200円」
「この坂田の土人形は?」
「それも一緒で200円」
昼から平和島の骨董市に行くとかで、まことさんは売り急いでいます。
喧嘩神輿を模ったおもちゃの神輿は、底の四隅に棕櫚が植え込まれています。組み合わせておいて、床板を叩くと、おもしろくもつれあいます。
その棕櫚は一ヶ所抜けていたので、たわしを切って植えました。
神輿を担ぐ棒もなぜか、一本も残っていません。
竹串を削って細くして、ぶつぶつ切り、
突っ込む穴を
竹串に合わせてちょっとだけ大きくして、竹串を突っ込みます。
三体神輿の完成です。
紙でできているわけではないし、壊れようもないというのに、どうして我が家の神輿はなくなったのでしょう?
ときおり思い出していたので、見つかってめでたし、めでたしでした。
尾道のおもちゃといえば、田面船(たのもせん)もあります。
この地方では、旧暦八月一日の八朔の日に、農作物の豊作を祈って田面祭りが行われました。このとき、男の子が生まれた家に、出産祝いとして、親類縁者が千石船を模した田面船を贈りました。
田面船を送られた家では、これに米の粉でつくったシンコ細工の田面人形(見てみたいなぁ)を乗せて、この船を曳いて、産土(うぶずな)神に参詣しました。
田面船は、もともとは、長さが60センチもある大きなものでしたが、お土産物としても売られるようになり、だんだん小さくなったそうです。
私の持っている田面船は、神輿同様、二代目です。
初代は何度かの引越しで、紙が破れ、車が取れたりして、壊れてしまいました。二代目は30年ほど前に見つけて買ったものです。
初代は一回り大きかったのですが、二代目は長さが20センチちょっとのかわいい田面船です。
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