『道具の謎解き』(INAX出版、1997年)には、77葉の写真が載っていて、ちょっとしたヒントが書いてあります。
そして巻末で、柏木博さん、小林繁樹さん、林丈二さんの三人が、座談会をしながら、一つ一つの謎ときをしています。
そのうちのいくつかの写真をお見せします。
この写真には、
1、「明治から大正期、特許制度が整備されてさまざまなアイデア商品が生まれた。
これはゼンマイ仕掛けで動くようになっている。
のんびりした時代の情緒と遊び精神の結晶」
と書いてあります。
本の中には、私が知っているものがありましたが、少数です。
大半は、知らないし(もっとも、ずっと前に読んだのですが)その形から、何であるかを推測することすらできませんでした。
5、「座る生活からいす式の生活へ。
暮らしの洋風化が生んだ和洋折衷の道具」
これは、林丈二さん所蔵のもので、別の本に解説してあったので、知っていました。
8、「急須を逆さまにしたような不思議な器。
注ぎ口が下向きになっていなければ用をなさない。
江戸時代に南蛮医学とともに伝えられたが、
医療のためだけでなく、
優雅な遊びの小道具ともなった」
9、「枕のかたちをした陶器のボトル。
ヨーロッパでは親しみをこめて「子豚ちゃん」と呼んでいた」
10、「たった一つの小さな穴。
これが優れた機能を物語っている」
この二つは、確信をもって知っています。10、は小さいころ使っていました。
18、「宇宙人の足か、
はたまた鳥の足をもつロボットか?
掃除のための道具である」
19、「ぐるぐると渦を巻いた鉄の羽根。
風車のように回りながら、海の中を散歩する」
28、「1810年代はノミとハンマーを使っていたが、
1870年代になって、
雄牛の頭の下に顎の形の刃をつけたものが登場した。
「雄牛」が、何を切るものかを示している」
イギリス製。
これは、推測できる形ですが、あっているかどうか?
30、「1920~30年代のアメリカ製。
広い庭付き戸建ての住宅を夢見たアメリカン・ドリームにも、
「隣の芝生は青い」時代があった。
これは、ヒントでわかりました。
33、「足の長いこけし。
ろくろ挽きでつくられた微かな曲線が、
スプリングの役目を果たしている」
34、」マラカスに似ているが楽器ではない。
ボール状の先端部分の傷に注目」
どちらも1930年代、イギリス製。
この二つは、とってもよく知っています。
36、「不思議な形をしたガラスのオブジェ。
これも医療器具の一種である」
イギリス製。
37、「貴婦人のための義手?
あるいはデッサンのための模型?」
20世紀初頭、オーストリアのウィーンの街角で使われていた。
51、「大きな帽子の蓋を開けると・・・・」
エチオピア中部で食事に使う。
52、「漏斗形と籠の隙間が、用途に最適」
木の枝をうまく使ったエチオピアの籠。
53、「竹籠の中に素焼きの鉢」
中国製。
いずれも編んだものです。
51番については、たまたまよく知っていますが、52番は知りません。
55、「動物のかたちをした腰かけ?
頭の部分に貝製の刃が付いている」
ミクロネシアのパラオ諸島。
これも、とってもよく知っています。
57、「使いこまれた光沢が美しい三日月形の木片。
手に優しく包みこまれるこの道具は、
使う人の手の大きさに合わせてつくられる」
タイ、メオ人(モン)のもの。
これは、見たことがないのにわかりました。まったく違う形のもの、持っています。
66、「卵のかたちをしたガスの調理器具。
ガス器具は昭和初期に急速に普及し、ハイカラな新製品がつぎつぎに登場した」
答えは明日のお楽しみ。
13 件のコメント:
今のところ蒸留水の用具と陶製の湯たんぽだけ。
この向きだとチョット、、、
発条で周るハエ取り器かな。
昭ちゃん
えぇぇ、湯たんぽの隣の10番、知りません?
さすが都会っ子だなぁ。田舎の子なら知っています(^^♪
蒸留水の用具って、何番ですか?
蠅取り器って1番ですか?だったら、ピンポ~ンです。
1・ ハエ取り器はゼンマイでゆっくり周り
昭和30年日田の山奥で現役でした。
昭ちゃん
わぁ、見たことありませんよ!昭和30年代ですか。すごい!
ガラスのトラップになったのは、実際に使ったことはありませんが、骨董市でよく見かけます。数も多いみたい。でも、ゼンマイで廻るのなんて、想像もつきません。
ブログに上げませんでしたが、ゼンマイ仕掛けの蠅取り器、もう一つ違う形のも載っていましたよ。
8番は蒸留水を作る容器
もう一つも
蜜を塗った板がゆっくり回転するのでしょー
昭ちゃん
答えを見たのにもう忘れていました。そうです!8番は薬やお酒、香料などを蒸留する器具でした。
そして、蠅取り器のもう一つは、蜜、みりんなど塗った板(くぼみをつけたロール)がゆっくり回転するそうです。優雅でしたね(笑)。
そう言えば、小学校のころ、蠅の死骸を100匹ずつマッチ箱に入れて、学校に提出して、数を競ったりしていました。
はる姐さんまたまた懐かしい事を、、、
私の時代は麻布区の行事「はえ取りデ―」で
割り箸と封筒を持って魚屋に直行でした。
鉛筆が二本もらえます。
手も洗わず井戸水を飲む時代だから
軽くて「大腸カタル」
重ければ「赤痢」です。(法定伝染病)
昭ちゃん
そうか、私も鉛筆くらいもらっていたのかもしれませんね。
学校からもらうものは、運動会の鉛筆やノートとか、珍しいものじゃないけれど、嬉しかったですね。
でも、魚屋さんで蠅集めってずるくない?笑。
まっ、いいか。魚屋さん助けになりますものね。
28番は缶切り、30番はスプリンクラー、33番は洗濯ばさみ、55番はココナッツの皮剥きの道具、57番は稲穂を刈る鎌だと思います。その他は分かりませんでした。
あと、19番はワカメを採る道具でしょうか。
かねぽんさん
全部ご正解、ひゃぁ、57番の鎌、よくわかりましたね。
19番も正解です。私なんて、答えを見るまで、ワカメを採る道具だなんて、想像もしませんでした。
まぁ、55番は正確に言えば、皮むきではなく、果肉(コプラ)を削り取るものですが、これを見てお分かりになるくらいだったら、実物を見たこともおありなのでしょう(^^♪
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