2021年5月13日木曜日

錫の兵隊さん

西欧の物語の中に、幼い男の子たちが錫(すず、あるいは鉛)の兵隊を持っていたり、それで遊んでいる場面がよく出てきます。たいてい、1つや2つではなく、たくさん使って遊んでいます。
アンデルセンにはずばり、『すずの兵隊さん』という物語があります。


アンデルセンの童話は、子どものころにダイジェスト版を読んでも、大人になってから訳文を読んでも、どう理解すればいいのかと、戸惑ってしまう物語がほとんどですが、「すずの兵隊さん」もその一つでした。


さて、西欧のおもちゃの代表の一つである錫の兵隊のコレクションの、『TOY SOLDIERS』(Dominique Pascal著、Flammarion社、翻訳版2003年発行、フランス)という本があります。


正直、『TOY SOLDIERS』のおもちゃの兵隊たちを見ていると、「人間の歴史は戦争の歴史だったんだ」と暗澹たる気持ちになってしまうのは、時代のなせる業なのでしょうか?
本は、ずいぶん前に手に入れたものの、あまりめくって見ることもありませんでしたが、西欧で錫の兵隊がもてはやされ、西欧以外でも子どもたちが戦争ごっこにいそしんだという文化があったのは事実です。
錫の兵隊を、プラスティックがなかった時代のフィギュアとして見ると、彼らもまた、歴史の証言者であった気がします。

「おもちゃの兵隊」は、エジプトのお墓からも出土している古いおもちゃで、4000年前のものも発見されてます。
古くは木や土でつくられていましたが、初めて錫で兵隊がつくられたのはドイツで、17世紀のことでした。


錫の兵隊には、ほぼ平面のもの、


半立体のもの、


立体のものなどがあります。


1体だけでなく、アンデルセンの『すずの兵隊さん』で誕生日の男の子が25体贈られたように、複数でセットになって、紙や曲げわっぱの箱に入れられて売られていました。


ヨーロッパとアフリカは近かったということを示している、すずの兵隊もいろいろあります。


1960年代までつくられていましたが、今では消えてしまいました。







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