2024年12月23日月曜日

鶏のPull Toy


フィンランドのPull Toyの鶏です。


後輪に仕掛けがあって、紐(失われていますが)を引っ張って歩くと、車軸から鶏のお尻につながった針金が上がったり下がったりして、鶏が餌をついばんだり背を伸ばしたりします。


もっとも、一番前かがみになってもここまでしか身体を傾けることができず、これでは一生、地表の餌はついばめません。


この鶏は、1930-40年ごろつくられたものですが、無垢ではなく合板が使われています。合板製とはいえ、トサカのつくり方などに手づくり感が出ています。

合板の歴史は浅そうに思えますが、実は古代エジプトまでさかのぼり、日本では正倉院の御物の中に合わせ板のものがあります。木は木表の方向に反る性質がありますが、縦横90度にずらして張り合わせると、これを回避することができます。
もちろん、合板が昔から大量に生産されたわけではなく、大量に製造され消費されるようになったのは機械を使って薄くはいだり、よい接着剤ができて堅牢に貼り合わせることができるようになった近代以降で、1797年に、イギリスの技師によって合板製造装置の特許が申請されています。


これが、一番背を伸ばした姿です。


西欧のPull Toyとしては、我が家には頑丈な鉄板でできた山羊(?)がいます。


重くて危険なので、できるだけ子どもの目につかないところに置いていますが、どんな子どもが遊んだのでしょう?
アメリカではよちよち歩きの幼児がよくPull Toyを引っ張りながら歩いていましたが、このおもちゃの上にでも転んだら、大怪我をしそうです。

追記:

昔、息子に買ってやったフィッシャープライスのPull Toyを、ネットで調べたら、ビンテージとして売られていました。


ネット時代って、検索に労力を要しませんね。
黄色いところを持って引っ張り、黄色いところを押すと、煙突の先が動いて、汽笛が鳴りました。





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