お隣のM+MのMちゃんに誘われて、茨城県北部の里美に住むS+Tさんを訪ねました。
久しぶりに会うのも楽しみでしたが、里美の家を訪問するのは初めて、民具が好きなS子さんがどんなものを持っているのか、というのも楽しみでした。
S+T夫妻は、農業技術者として、エチオピアで3年、ヴェトナムで8年半暮らしていました。どちらのお住まいも訪ねたことがあったのですが、電気もないようなところで、素敵な籠などを素敵に飾っていて、とてもわくわくしたものでした。
でも、私のようにケチではなくあっさり誰にでもあげてしまったりするS子さんのことだから、何でも持って帰ったとは思っていませんでした。
さて、期待は裏切られず、素適な家には素敵なものたちがいっぱいありました。
「なに、これ!」
まず、うちわにびっくりしました。これまで見たことのある葉っぱで編んだうちわの中で、一番美しいうちわです。
小さな町の市場で見つけたのだとか、1枚のヤシの葉を編んだうちわです。何と巧みな!
うちわにうっとりと見入っていたら、この籠を見せてくれました。
やはりヴェトナムのもの、種まきをするときに、種を入れて腰につける籠ですが、少々腰をかがめたりしても縁を内側に出っ張らせてつくってあるので、種がまったくこぼれない、とても優れた籠、現役で活躍しているそうです。
部屋の中にはいろいろな籠があり、軒下には貰い集めたという大小の桶などがあって、どれも興味深いものでした。そして欄間に掛けられたものの中には、水牛や牛のベルがありました。
珍しいのは、どちらも竹でできていること、木彫りのものは見たことがありますが、竹製のベルは初めて見ました。
どちらもどこで手に入れたかS子さんは覚えてないそうですが、形で推察すると右はタイの水牛ベル、左はカンボジアの牛ベルでしょうか。
我が家にある木製の同形のベルです。
ソマリのラクダのベルもありました。
S+T夫妻がいたのはエチオピア北部ですが、南部にはソマリが住んでいます。
エチオピアのヤギの皮で座を編んだ椅子もありました。
欄間には、高いところのマンゴーを採るための道具も掛かっていました。
タイなど東南アジアの竹籠屋の店先に必ずぶら下がっているような見慣れた道具ですが、改めて見るとよくできています。私も手に入れておけばよかった!もっと華奢なものしか持っていません。
「そういえば私、S子さんにもらった籠を持っているのよ」
「あげたっけ?」
「忘れている?私が欲しい、欲しいと食い下がったんだけど」
「そうでしょうよ」
一つはヴェトナムのフエで、一つは東京の事務所でいただいた、大きな籠たちです。
家に帰ってから思い出しましたが、エチオピアの草籠を編む針(写真の左端)も、
「好きでしょう?」
ともらっていました。そのときは、女性たちが籠を編んでいるのも見せていただいたものでした。忘れていましたが、思い起こせば、S子さんにはいろいろお世話になっていたのです。
帰りに、食べきれなかったいなり寿司を、籠に入れていただきました。
「わぁ、ヴェトナムの籠だ!」
「違うわよ、近所のお弁当屋さんの籠よ」
「お弁当屋さんの籠かもしれないけれど、たぶんヴェトナム製よ」
「そう?」
S子さん、全然気にしていません。
Mちゃんも同じ籠でお稲荷さんをいただいてきました。
楽しい1日でした。
2 件のコメント:
茨城には春さんのような方が他にもいるのですね(笑)。
Sさんがおおらかで、籠など頂けてよかったですね!
春さんが持っているマンゴーを採る道具は、押さえがないように見えますが、マンゴーはしゃもじのような籠の中に上手く留まりますか?
hiyocoさん
そうなんです。私の持っているものの多くは、「わぁ、それと同じものが欲しい」と言ったり、言わなくても欲しそうな顔をしたりしていただいたものです(笑)。
でも、籠をいただいたら、ちゃんとプロジェクトに寄付していたのでご安心ください(^^♪
私のマンゴーを採る籠は、使うのが難しいかもしれません。ごっつくなくて華奢なので気に入って買ったのですが、役立たずかもしれません。あるいは熟練の腕が必要とか。
昔の仲間に民具が好きな人は何人かはいますが、みんなというわけではありません。でもプロジェクト費をねん出するためにイベントのとき売ろうと、みんなであちこちの国から手づくりの品などを買ってきたりしたことも多く、そんなとき私は、お客さん第1号になったりしました(笑)。
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