2023年9月18日月曜日

野生の豚


骨董市のまことさんの店で草で編んだ野生の豚を見ていると、益子の古本・古物のお店「内町工場」のSさんに会いました。
「太平洋の島でしょうかね?」
と、Sさん。


「私も材料を見ていたんだけれど、南米かなぁと思ったりして」
考えられる材料は、ヤシの繊維、イグサなどの水草、そして草などですが、私には特定できませんが草に見えました。
「素敵なイノシシですね」
日本語ではイノシシ、英語では野生の豚、タイ語では森の豚。なんかこれは野生の豚がぴったりの気がします。
「そうなのよ。でもうちは満員で飾るところがないしねぇ」


「紐がついているから、ぶら下げればいいじゃないですか」
「そうね」
まぁ、欲しいとなったら何でも、理由づけできます。
店を離れていたまことさんが帰ってきたので、どこのものかと訊いてみました。
「聞いたけど、どこだったかなぁ? あっ、でもこの木彫りといっしょだったよ」
と指さした大きな木彫りの像は、まぎれもなく島のものです。
「太平洋だ、ソロモン諸島?」
「違うなぁ」
「じゃあ、パプアニューギニア?」
「そうだ!そこそこ」
パプアニューギニアのものだった、Sさんの方があたりです。


紐は、草ではなくて、パルミラなどヤシの繊維に見えます。


筒形に編んで、脚を4本つけ、


耳は立体に編んでつけているのでしっかりしていて、形が崩れません。
口のあたりは、とくに素晴らしい出来映えです。


子どものおもちゃだったのでしょうか?
それとも豊猟を祈る祭儀の道具だったのでしょうか? 森の民にとって、野生の豚は最高のごちそうでした。






 

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