羽子板入れ子です。
あまり幼くは見えませんが、もしかして禿(かむろ)でしょうか?
前髪を降ろしていると、見えなくもありません。
一番上の写真の右の、羽根が色落ちしないでしっかり残っている羽子板入れ子です。
5つ目が失われています。
みんな袴をはいているよう、では禿ではないのでしょうか?
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禿、「和ナビブログ」からお借りしました。 |
日舞の禿が袴をはいているというイメージはありません。
3つ目、4つ目が、とくにかわいい。
もう一つの羽子板入れ子は、6つ目が失われています。
この2組から考えるに、どちらも6つ組だったのではないかと思われます。
どちらも、羽子板の模様は烏帽子をかぶった人が扇子を広げています。おそらく、正月にふさわしい、おめでたい三番叟の絵柄なのでしょう。
『木地師研究 第206号』に一文を寄せた飯島進さんによると、羽子板入れ子について、東北の文献には全く見当たらないので、箱根だけでつくられたものと断定できるようでした。
箱根では昭和30年以降、入れ子をつくる工人はいなくなりました。熱心に調べた方がおられましたが、羽子板入れ子の詳細は全く不明だったそうです。
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