韓国(朝鮮)の、表地が桃色の絹、裏地が生成りの木綿の、袷(あわせ)の刺繍ポシャギ(風呂敷)です。
刺繍糸は絹で、なかなか数えにくいのですが12色使っているようです。
『李王朝時代の刺繍と布・Patterns and Color of Joy』に掲載されている刺繍されたポシャギを参照すると、カンウォンド(江原道、現在は北朝鮮の東南端)でつくられたものと特徴が似ていますが、カンウォンドでつくられたものか、あるいは朝鮮半島全土に同じような刺繍のポシャギがあったのかどうか、わかりません。
これは、婚礼後、花嫁が夫の父母をはじめ婚家の目上の人たちに挨拶をする際に、木の実などを持参して贈るペペク(ペベグ、幣帛)という儀礼に用いられたポシャギにも見えますが、他の時も使ったものかどうか、それもわかりません。
ペペクに用意する木の実は栗、棗などで、夫の両親が投げるのを新郎新婦が布を広げて受け取るといった、子が授かることを祈願する儀礼です。
ゆるい模様と優しい色が、なんとも言えない温かさを漂わせています。
朝鮮の武漢の背守りと比べてみました。
どちらも、サテンステッチの周りをコーティングステッチで囲んでいますが、背守りのコーティングステッチの芯にしている刺繍糸は2本どりの細かいもの、ポシャギの方は4本どりでしょうか。そこで緻密さと素朴さがそれぞれ出ている気がして、どちらにも良さがあります。
そういえば、日本の伝統色に、緋色、橙色、桜色、赤紫色などありますが、濃い桃色はあまりなかったような気がします。
木の実を入れたつもりの籠を包んでみました。
とても可愛いらしいものです。
0 件のコメント:
コメントを投稿