2026年3月22日日曜日

『世界でくらすクルドの人たち』


いつも思うことですが、『たくさんのふしぎ』は子どもを対象に書かれたものでしょうか?
というのも、子どもではない私にピッタリの本が多すぎるのです。『世界でくらすクルドの人たち』(金井真紀文・絵、福音館書店、2026年3月号)も、そんな1冊です。
いろいろな国に暮らすクルドの人たちを訪ねて、著者の金井真紀さんがクルドの新年の「ネウロズ」を楽しむ人たちを描いた、わくわく感が伝わってくる本です。そして、勉強になりました。


金井さんは、2018年の春分の日に、埼玉県さいたま市の秋ヶ瀬公園に行ってクルドの人たちと知り合ってから、彼らが紹介してくれた、イラン、イラク、カナダ、オーストラリア、イギリス、ドイツなどに住むクルドの人たちを訪ね歩き、彼らがどんなネウロズを過ごすのか観察し、一緒に祝ってきました。


クルドの人たちは、長く中東に暮らしてきました。近代になって「国家」が定められてから、トルコ、イラン、イラク、シリアなどにまたがって住んでいたクルドは、それぞれの国でマイノリティーになりました。そして、迫害されて、たくさんの人たちが国外に逃れるようになりました。何度も国外脱出を試みて失敗、九死に一生を得てやっと国外に逃れた人もいます。
彼らは、母国ではクルド語を話すことも出来なかったり、民族衣装を着ることができなかったり、クルドの新年のネウロズを祝うことも出来なかったりしましたが、定住国では、それらを手にすることができ、クルドの心を大切に生きています。



写真は、イランのウラーマーン地方で、2800年前から着られているフェルトのベストのファランジを着ている男性たちです。






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