2021年6月16日水曜日

なべやの粽

 いつもはどこかに遊びに行く計画を立てても、時間が経つにつれて、
「今日はやめようか」
「やめよう、やめよう」
となってしまい、どこにもいかない私たちですが、珍しく出かけました。
「どこに行きたい?」
「常陸太田のお菓子屋さん」
いつか機会があったら食べてみたいと思っていた、「なべや」の粽(ちまき、笹団子)を買いに、常陸太田に行きました。


10個だと、籠に入れてもらえます。


粽は1つ150円ですが、10個入りの籠は2000円です。


なべやさんは、創業が明治8年(1875年)、もともと、粽は籠に入れて売っていましたが、籠をつくる人がいなくなって困っていたところ、幸運にも行方(なめかた)に住む勢司恵美さんにたどり着かれたようでした。


渋い包装紙を取ると、


粽が10個入った籠があらわれます。
しばらく前まで、桃、梨、みかんなどは、特に観光地では籠に入れられて売られていました。しかし、その籠はというと数を稼ぐために雑につくられたもので、ひごは均等ではないし、折れていたりけば立ったりしているしで、とても取っておきたいという代物ではありませんでした。
しかし、勢司さんのひごはなめらかに仕上げてあり、捨てることなどできない美しさです。


粽は笹の葉に包んで、イ草で結んでありました。
今でもイ草が流通しているのも嬉しいことです。


勢司さんは、昔ながらの竹細工を踏襲していくことに徹している、骨太の籠師さんです。
つくるものは、真竹を使った生活道具のほか、籠玉、香取神宮の御田植祭につかう傘、神社のお祭りで使われる塩籠など、伝統の籠なのにつくり手がいなくなって困っている分野でも活躍されています。
この籠も、重いものを入れるわけでもないのに、底には3本の補強材を入れるなど、行き届いています。

余談ですが、いつも大相撲を見ていて、不思議に思うことがあります。それは、塩籠が青いことです。
青竹でつくったかごは、できてすぐは青々していますが、すぐに色が褪せ、やがて飴色にと変色していきます。ところが大相撲の塩籠はいつも青いのです。
きっと、塩籠を毎回つくる方がいらっしゃるのでしょう。鵜飼の鵜を入れる籠といい、神社で祭礼に使う籠といい、長く続いてきた行事が技術を次世代につないでいく一助となっているのが、面白いことです。

余談のまた余談ですが、なべやさんのすぐ近くのお菓子やのくじら屋さんにも寄ってきました。


くじら焼。小豆餡とカスタード餡。


お菓子三昧の一日でした。




2 件のコメント:

af さんのコメント...

うわ~~~、とっても素敵なちまきですね!是非是非、行ってみたいです。
籠が欲しいから、もちろん10個入りですね!
くじらさんも可愛いですね。

次男の住んでる寮から、すぐ近く!
お土産にリクエストしてみようかな~♪

さんのコメント...

akemifさん
高台に昔はさぞ栄えたと思われる商店街があり、その一角になべやはありました。常陸太田は何で栄えたんだろう?やっぱり蚕かなぁ。
あの辺りも素敵な田園が広がっていますが、八郷と違うのは、屋敷に長屋門や四つ足門がないこと、だからもっとのびのびした感じです。
お土産に頼んだらどうですか?甘いものは、昔と違って冷凍できるので多くても邪魔になりません。