長良川の鵜飼いについては、小学生のころから知っていたような気がします。鵜を使ってアユを獲るということを。
ウミウ |
ウミウはごつごつした岩が切り立った海岸に生息していて、捕獲には技術を要し、1日待ち構えていても、獲れないこともあります。
カワウ |
鵜飼いにウミウが使われるのは、身体が大きくて我慢強く、比較的おとなしい性格だからだそうです。
私の人生に何の関係もなかった鵜飼いが身近になったのは、友人が森林文化アカデミーに行ったこと、彼の活動を通して、鵜籠、鵜飼いの舟などを知ったことによっています。
さて、今朝の東京新聞には、ウミウ捕獲技術保持者がたった2人になってしまったので、近隣だけではなく、全国的に公募するといういう記事が出ていました。
現在、鵜飼いは全国11カ所で行われています。全国から依頼されるウミウの捕獲数は、年平均40羽ほど、それを捕獲シーズン(4ー6月、10-12月)中に捕まえなくてはならないのだけれど、2人だけでは難しいとのことです。
1300年前にはじまった鵜飼い、ウミウでアユを獲る漁法は、鵜がくわえるとアユが即死するので鮮度がいいとか、ほかの漁法に比べて獲り逃がしが少なくて効率的だとされて、各地で行われていましたが、今ではアユ捕獲の目的ではなく、観光目的で開催されるようになってしまっています。
ただ、観光目的であっても、鵜飼いの背後には、野生の鵜を捕まえる技術、捕まえた鵜をはるばる送る技術、鵜を飼っておく技術、鵜を使ってアユを獲る技術、鵜籠をつくる技術、鵜飼いさんの腰箕のをつくる技術、鵜飼いの舟をつくる技術などなど、長きにわたって磨かれた技術が息づいているのことに思いをはせると、いつまでも続いて欲しいなと思います。
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