2023年10月8日日曜日

三河系招き猫 古作


愛知県の三河系の招き猫です。
良質な土に恵まれた三河地方では、古くから大浜、棚尾、旭、新川、西尾、豊橋などで土人形が盛んに焼かれてきました。三州瓦の産地であり、鬼瓦づくりに長けていた職人たちは土人形の成形にも、窯焼きにも高い技術を持っていて、たくさんの大型の土人形が焼かれました。この地方で、土人形は節句飾りには欠かせないものでした。
三河地方の古作は、細かい産地の特定が難しいため、総称して三河系土人形と呼ばれています。


高さは22.5センチ、手と足には虎模様が施されています。
耳が尖って大きく、顔のあたり奥行きがなくて薄い感じです。


この招き猫は貯金箱になっていて、中に小銭が1枚入っています。
どんなコインが入っているのか知りたくて太いカッターナイフを突き刺して取り出そうとしてみたのですが、取り出せませんでした。
振るとジャリンと音がします。厚紙を差し入れたら取り出せそうな気がしますが、知らないでいる方が妄想が広がるかもしれません。


顔はりりしく、松葉模様の首輪が素敵です。
眺めていると、魂があるような気がして、
「どこで、何を見てきたの?」
と訊きたくなります。





 

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