『オオコウモリの にぎやかな よる』(伊澤雅子 ぶん、おおたぐろまり え、福音館書店、2025年6月)は、沖縄に棲む、翼を広げると1メートル近くになるオオコウモリの生活を描いた絵本です。
昼間、オオコウモリは高い木の上で、1本の足で枝をつかみ、翼を畳んで寝ています。
この日、オオコウモリがねぐらとして選んだ木は、熱帯から亜熱帯に育つモクマオウです。
日暮れに目を覚まし、身体を丁寧につくろい、
薄暗くなったら食事に出かけます。
オオコウモリの好物はガジュマルの実、枝にぶら下がって、実のジュースを飲んで、かすは吐き出します。木の下に吐き出した食べかす、ペリットが散らばっています。
ガジュマルはクワ科イチジク属、実はおいしそうです。
ガジュマルの実のほかには、オオバイヌビワの実や、
フクギの実、ウジルカンダの花、イジュの花なども食べます。
食べものの取り合い。
子育てをしているお母さんコウモリ。
いつもは足でぶら下がっていますが、用を足すときは、手でぶら下がります。
先日、大田黒摩利さんに、コウモリがたくさん集まっている写真を見せていただきました。迫力でした。
コウモリを初めて見たのは学生時代、アルバイト先の階段の上でした。
石膏で鋳込んでつくった小さな部品を組み立ててビルの建築模型をつくるアルバイトで、東京阿佐ヶ谷のしもた屋の二階が作業室になっていました。その狭くて暗い階段を登ろうとしたら途中にコウモリがうずくまっていたのです。真っ黒で掌に乗る大きさ、思ったよりかわいいというのが印象でした。
次はどこで出逢ったかしら、サラワクで焼いたコウモリを食べたり、タイのお寺で見かけたり、カンボジアで世界有数という100万匹以上の家コウモリが夕方黒いリボンになって出かけるのをアパートの窓から眺めたりと、コウモリとは、ときおり接点がありました。
でも生態は知らなかった、とっても興味深いお話でした。
4 件のコメント:
おはようございます。
オオコウモリではありませんが、アブラコウモリならしばらく飼っていたことがあります。
猫が捕まえてきて翼に小さな穴があいたアブラコウモリを、部屋の中で放し飼いにしていました。
昼間は箪笥の裏などに隠れていて、夜中になると出てきて狭い部屋の中をどこにもぶつからずに上手に飛び回ってました。
当時は自宅用に薪割りをしていたので、時々カミキリムシの幼虫などを与えていたのですが、翼に穴があいていても飛ぶのに支障がなさそうだったので、あとで逃がしてあげました。
かねぽんさん
わぁ、楽しそう!
猫が捕まえてきたのに命をつないだなんて、幸運なコウモリだったのですね。しかし、家の中で飛ぶとなると、小さいと言えどちょっと糞が気になります(笑)。でも、楽しそう!
我が家では、先住猫が捕まえてきたネズミをうっかり逃がしたのか、室内でネズミがしばらく生きていたようで、一度糞を少量見つけたことがありました。ネズミとの同居は全然楽しくなかったけれど(笑)、糞はそれっきりだったから、どこかでどうにかなったんでしょうね。
この本は買おうと思っていたので、この記事を読むのはその後と決めていました。今日本屋さんで購入でき、晴れて記事を読むことができました(笑)。
ガジュマルではオオコウモリが鈴なりなのですね!私が石垣島で見たのはたった1匹でした。まだ暑くなる前だったので、夏ならもっといっぱいいるのかもしれません。テリハボクの実も食べると聞きました。次に沖縄に行った時はペリット見つけたいです。おしっこする姿が面白い~。
hiyocoさん
そうか、申し訳ありませんでした。
できるだけ多くの人が本に関心を持ってくれたらと紹介したけれど、ネタバレになっちゃったらまずかったのかな? 新刊本だしね。でも、おもしろかったですね。
私は、沖縄は本島だけ3回くらい行ったことがあるのだけれど、オオコウモリもアカショウビンもヤンバルクイナも何にも出逢っていません。海すら行ってないし(笑)。
今度行くことがあったら、私もペリット見たいです(^^♪
コメントを投稿