赤ちゃん人形の中でも、アーウィンの赤ちゃん人形はキューピーに限りなく近いのですが、
背中に羽がないので、仲間に入れませんでした。汚れたように見えるところはラベルの跡です。
左はドイツでつくられたローズ・オニールのイラストを立体化したビスクのキューピー、キューピーの元祖です。ビスクとはお菓子のビスケット同様、フランス語の「ビスキュイ(二度焼き)が語源で、二度焼きした磁器でできている人形のことです。
そして、右は日本でつくられたソフトビニールのローズオニールキューピーです。
キューピーは大正時代に日本に輸入されました。
西洋人形は、明治のころから紹介されていましたが、一部の人が知っていたり手にしていたりしたのみでした。ところがキューピーは初めて、そしてこれまでに唯一、広くみんなに愛された、西洋生まれの特定のキャラクターでした。
雑誌の表紙、年賀状などいろいろなものに登場していますが、写真屋さんでも小道具として常備していたのか、子どもがキューピーを手に持った写真が多く撮られました。
『20世紀の天使たち・キューピーのデザイン』(INAX BOOKLET、1995年)より。上の2葉も。 |
中には、子どもだけでなく、軍人さんがキューピーを抱いた写真も撮られました。昭和初期の写真です。
第二次世界大戦後、ドイツでキューピーが生産できなくなり、日本がセルロイドのキューピーの主要生産国になりました。とくにアメリカ合衆国に向けて盛んに輸出され、外貨獲得に貢献しましたが、可燃性が高いと1954年にアメリカ合衆国が輸入禁止としたことによって、1955年に製造中止となりました。
この、輸出用の薄いセルロイドのキューピーたちは、ビスクのキューピー同様、羽が耳の下についています。
これも羽が耳の下についた輸出用のキューピーです。背中にMADE IN JAPANのエンボスがあり、ドレスはリリヤンで手編みしてあります。
私が小さいときに持っていたのとそっくりの、ハードセルロイドのキューピーです。これが懐かしい。
手が、すごくかわいいのです。
可燃性の高いことからセルロイドが廃れたあと、ソフトビニールが登場します。
上の写真はキューピーマヨネーズのノベルティキューピーです。
二頭身のバランスが悪いソフビのキューピーたち。
プラスチックの金平糖の入っていたキューピーは、集合写真に入れ忘れました。
ローズオニールが1909年(明治42年)に婦人雑誌誌上でキューピーを誕生させたとき、命名したのはKEWPIEで、ギリシャ神話で恋愛をつかさどるCUPIDO(ラテン語、キューピッド)とは意識的に区別しました。キューピッドは男の子ですが、キューピーは男の子でも女の子でもないのです。
ところが、2005年に発売されたソニーエンジェル(って何?)のミニフィギュアは男の子です。もっとも、ソニーエンジェルではキューピーとは言っていません。多くはかぶりものをしています。
これがソニーエンジェルであることを、今回調べて初めて知りましたが、高額で売り買いされていることにびっくりしました。
ベビー用品チュチュのノベルティーキューピーです。ポンプを押すと鳴る仕掛けですが、壊れてしまって音が出ません。
ネットで見ると1970年代のものとなっていますが、本当でしょうか?目は描いてなくて、シールを貼っているので、もっと新しいかと。それとも、私が忘れているだけで、1970年代は手描きをやめて、手抜きが追及された時代の先駆けだったのでしょうか。
ソニーエンジェルとチュチュが我が家にある経緯は不明です。
ニッケ水のビンは、大切にしていたのに縁が欠けてしまいました。
何といっても珍品は、私が生まれる前から祖父母の家で大切にされていた椅子に座るキューピーです。いったい誰のものだったのか、私の叔母のものだった可能性が高いのですが、今年は、母と同い年の叔母の生誕100年の年、キューピーも100歳くらいかもしれません。
椅子とは糸でゆるくつなぎ止められていて、外すことはできませんが、首は自在に動きます。
原宿のキディーランドで1980年代に買ったアメリカ製のキューピーのジグソーパズルです。何度遊んだかわからないほど親しんだ500ピースのもの、かつては1時間ちょっとで完成させていました。
買った当時は知りませんでしたが、このキューピーたちの中には、アメリカの現代のキューピー作家のルーサー・ジレット、カーメン・ジャクソン、ダーリン・ウッズなどの作品が多く含まれています。
これも羽が耳の下についた輸出用のキューピーです。背中にMADE IN JAPANのエンボスがあり、ドレスはリリヤンで手編みしてあります。
手が、すごくかわいいのです。
可燃性の高いことからセルロイドが廃れたあと、ソフトビニールが登場します。
上の写真はキューピーマヨネーズのノベルティキューピーです。
二頭身のバランスが悪いソフビのキューピーたち。
プラスチックの金平糖の入っていたキューピーは、集合写真に入れ忘れました。
ローズオニールが1909年(明治42年)に婦人雑誌誌上でキューピーを誕生させたとき、命名したのはKEWPIEで、ギリシャ神話で恋愛をつかさどるCUPIDO(ラテン語、キューピッド)とは意識的に区別しました。キューピッドは男の子ですが、キューピーは男の子でも女の子でもないのです。
ところが、2005年に発売されたソニーエンジェル(って何?)のミニフィギュアは男の子です。もっとも、ソニーエンジェルではキューピーとは言っていません。多くはかぶりものをしています。
これがソニーエンジェルであることを、今回調べて初めて知りましたが、高額で売り買いされていることにびっくりしました。
ベビー用品チュチュのノベルティーキューピーです。ポンプを押すと鳴る仕掛けですが、壊れてしまって音が出ません。
ネットで見ると1970年代のものとなっていますが、本当でしょうか?目は描いてなくて、シールを貼っているので、もっと新しいかと。それとも、私が忘れているだけで、1970年代は手描きをやめて、手抜きが追及された時代の先駆けだったのでしょうか。
ソニーエンジェルとチュチュが我が家にある経緯は不明です。
ニッケ水のビンは、大切にしていたのに縁が欠けてしまいました。
何といっても珍品は、私が生まれる前から祖父母の家で大切にされていた椅子に座るキューピーです。いったい誰のものだったのか、私の叔母のものだった可能性が高いのですが、今年は、母と同い年の叔母の生誕100年の年、キューピーも100歳くらいかもしれません。
椅子とは糸でゆるくつなぎ止められていて、外すことはできませんが、首は自在に動きます。
原宿のキディーランドで1980年代に買ったアメリカ製のキューピーのジグソーパズルです。何度遊んだかわからないほど親しんだ500ピースのもの、かつては1時間ちょっとで完成させていました。
買った当時は知りませんでしたが、このキューピーたちの中には、アメリカの現代のキューピー作家のルーサー・ジレット、カーメン・ジャクソン、ダーリン・ウッズなどの作品が多く含まれています。
4 件のコメント:
おはようございます。
なるほど、キューピーには性別がないんですね。長年の疑問?が解けました。
セルロイドの原料のニトロセルロースは火薬の原料にもなるのに、戦後によく製造許可が下りたものだなと思いました。
かねぽんさん
一昔前には、ばあちゃんが編んだような裾の広がったスカートをはいた小さいキューピーが、お店のレジ横や茶の間の茶箪笥の上に、よく置いてありましたね。あれは女の子だったけれど、ヤフオクで「キューピー 絵葉書」と検索すると、男女、着衣と裸、武将姿などなど、いろいろなキューピーを見ることができます。昭和の初めには、えらくもてはやされていたようです。
キューピーの本を見ると、「世界中で愛されたキャラクター」と書いてありますが、アメリカ、ヨーロッパ、日本だけじゃないかしら?(笑)
アフリカとか東南アジアでキューピーを見たことがありません(爆)。
戦中戦後、たぶん家内工業でつくられたと思いますが、火事などがあったかもしれませんね。「戦後のどさくさ」という言葉があるくらい、当時は許可もへったくれもなかったんじゃないですか。
キューピーやアンティークおもちゃのジグソーパズル、いいですね!色のばらけ方とか、繰り返しやりたくなる感じです。ジグソーパズルって最初はワクワクして楽しいんだけど、終わりが近づくにつれ、なんて無駄な時間だったんだろうって思うんだけど、またやりたくなります(笑)。
耳の下に羽があるキューピーから、ウーパールーパーの鰓を連想してしまいました。
hiyocoさん
これで気分転換できたと考えなかったら、ジグソーパズルもトランプも無駄以外の何ものでもないですね。
今はコンピュータでジグソーパズルやっていますが、その時間を編みものとか織りものに向けたらもっといろいろできるのにと思ってしまいます(笑)。
ジグソーパズルは私は完成したらうっとりながめるタイプではなく、瞬時に壊すタイプです。さすがにピースが多いと途中で「バカみたい」と思ってしまいますが、そんなのは手を出しませんから(笑)。
ウーパールーパーって知らなかった。見たら笑ってしまいました。そっくり!
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