2025年9月3日水曜日

片口の籠

9月3日 、箕の日が来ましたが、箕の話題がありません!
というわけで、箕より口がぎゅっと小さくなった、似ているといえば似ている、似ていないといえば似ていない「片口」と「いなり口」の籠でお茶を濁します。


片口の籠たちです。
上は岡山県一帯で広く使われていた勝山の万能籠。穀物を入れたり、炊いたご飯を入れたり、川で野菜を洗うのに使ったりと、いろいろなことに使われていました。
下はステンレスの網を竹の縁で押さえた籠、米あげ籠として使っています。2合までは中くらいの籠を使い、3合以上は大きい籠を使います。


上の写真の籠たちは、口がついていますが、縁は切れないでつながっています。
上の2つは大分県のいなり口、真ん中は穀物入れに使われた籠と思われますが、産地はどこか不明です。ただ、材料がスズタケなので、関東以北と思われます。
そして、下はやはりスズタケの蕎麦笊として使っている籠です。


大きい籠は口が開いていることでとても重宝したに違いありませんが、蕎麦笊の口はただの意匠、ここから何かをこぼすのは難しそうです。


ついでに、口の開いていない熊本の三角じょけ(左下)も、お仲間に入れてみました。
「箕の日」と言うより、「三の日」でした。






2025年9月2日火曜日

とうとう

昨年、一昨年ほどではないものの、山のナラ枯れが続いています。
今年の発生は遅くて、8月半ばから目立つようになりました。雨がずっと降っていないせいでしょうか?
昨年以前に枯れた木は、葉をつけなかったので遠くのものは黒々としていて目立ちませんが、今年枯れた木は、葉を黄色、明るい茶色、茶色と変色して、松明を灯したように目立っています。



そして、我が家のコナラもつい最近やられてしまいました。たった1週間くらいの間に、あれよあれよと葉が全部枯れてしまうのがナラ枯れです。
ナラ枯れは、大木に発生する、なぜならかつてはナラをそう放置せずに炭にしたりして若いうちに使って、そのひこばえを育てて循環させたのでナラ枯れ知らずだった、という説もありますが、それだけではなさそうです。
この木は、耕作地を山林に地目変更するために私が苗を植えた木で、たかだか20数年しか経っていないのにナラ枯れになってしまいました。


幸い、クヌギにはまだこの虫にはやられていないので無事です。


早めに伐って焼く以外ないので、息子に伐ってもらいました。そして、片端から焼いています。


坂を下りて市道に出たところ、くみさんちに生えて道路に枝を伸ばしているコナラもこの夏ナラ枯れを起こしました。
伐るのも難しいところなので、いずれ朽ちた枝が折れて落ち、道をふさぐ日が来るのは必至です。





 

2025年9月1日月曜日

野町和嘉 人間の大地

8月29日に、元同僚のSくんからメールがありました。
「今日、世田谷美術館に野町和嘉さんの写真展を観に行ったら、野町さんが在廊されていた。春さんはどうしているかと訊かれて、もし機会があればこれを渡してほしいと、招待券を4枚いただいた。8月31日が最終日だけれど、来ることができますか?」
という内容、土曜日は予定が入っていたけれど日曜日は空いていたので、急遽観に行くことになり、Sくんのお連れ合いのYさんはまだ観ていなかったので、S夫妻と4人で「野町和嘉 人間の大地」を観ました。

以下、チラシに書かれた文です。

写真家野町和嘉は、1972年、25歳の時にサハラ砂漠を訪れ、大きな転機を迎えました。辺境に関する情報が乏しい時代、出会った旅人と地図を分け合うような行程の中で、野町は蒼穹の下に開けた地平線と、古来より連綿と続く人々の営みに魅せられていきます。サハラの各国のグラフ誌に掲載されるようになり、野町はさらにエチオピア、チベット、サウジアラビアと、深い信仰が人々の暮らしを形作っている、しかし外部の者が容易に近づくことができない土地を目指しました。旅を続ける野町の写真には、過酷な風土の中で暮らす人々の息遣いと生き抜く意思が宿っています。
そしてその膨大な作品群は、デジタル・テクノロジーにより「アイロンがけされた一枚のシーツで覆ったように急速度で画一化されつつある」現在ではもはや見ることのできない、貴重な人と大地のドキュメントといえるでしょう。


朝一番だったにもかかわらず、たくさんの方が観にいらしていました。


写真は全部で126枚展示されていて、一番大きなパネルは畳2畳分もある大きさでした。テーマは、サハラ、ナイル、エチオピア、グレート・リフト・ヴァレー、メッカとメディナ、チベット、アンデスの7つで、エチオピアやチベットの写真は、21世紀になってから撮った写真もあり、20世紀の写真との対比が面白い、というか哀しい。アンデスの写真はすべて2000年に入ってからのものでした。

あれは、何の写真展だったかしら、品川にあるキャノンギャラリーに観に行ってからだから、野町さんには18、9年ぶりにお会いしました。


野町さんのお連れ合いで写真家の榎並悦子さんが野町さんとの写真を撮ってくれました。長いつきあいですが、一緒の写真を撮ったのは初めてです。
最初の部屋だけ撮影が許可されていたのですが、納得、ここは記念写真を撮るのに最適、まして野町さんとの記念写真を撮るなら、最初の部屋は撮影許可は外せないと思いました。







2025年8月30日土曜日

いまだに燃料式

刈り払い機は、丸い刃のものと紐刃のものと2つ使っています。
刃先だけ取り換えればいいのだから、機械は一つでよさそうなものですが、両方を頻繁に使いたいのでそうもいきません。
紐刃をつけていた、古い刈り払い機のエンジンがかからなくなったので修理してもらい、受け取って帰ってもエンジンがかからないのでもう一度持って行くと、
「ゆっくり引っ張ってもかからないから、素早く引っ張らなきゃダメ」
と言われて、かかるのを確認、持ち帰りました。
ところが、修理屋さんが紐を引っ張ると一発でかかるのに、私では、どんなに素早く引っ張っても始動することができず、夫でもかからず、息子にやってもらうと、何度も試みてやっとかかるという始末、それで2度ほど使いましたがなんとも不便で、とうとう新しい刈り払い機を買ってしまったのでした。


ネットで買ったのですが、今回、初めてクラッチハウジング(頭)とメインパイプがつながってなくて、別々の箱で送られてきました。
自分でパイプをつなげるだけでなく、スイッチコードもつながなくてはならず、本当に動くのかどうか、自信が持てません。刈り払い機は長いので、クラッチハウジングが別に梱包されていると、確かに発送には便利だとは思いましたが(腕はもともと組み立て式)、みんな簡単に組み立てられるのかしら?


「つなげた!」
とくにスイッチコードのつなぎが細かい作業で手間取り、やっと組みあがって動かしてみたら、不完全だったのか、スイッチを切ろうとしても止まりません。どうやっても止まらないものを、動いているままつなぎなおしたら、やっとのことで止めることができました。やれやれ、接合が不完全だったようでした。

最近の刈り払い機はタンクの容量を小さくして、長時間労働ができないようにしています。以前は1時間以上連続で使えたものが、新しい機種では30分くらいで1タンクの燃料がなくなるので、必ず中断することになります。また、取説には「1日2時間以上は、使わないようにしましょう」と書いてあります。

「なんで、電池式のを買わなかったの? 今じゃ電池も18Vだけじゃなくて、40Vのもできてるよ」
と息子。
確かに、ネットで燃料式の刈り払い機を検索したのに、冒頭に出てきたのは充電式の機種でした。
「まだ、エンジン式の方が好きなの。でも充電式もずいぶんよくなってるみたいね。とにかく充電式は始動が楽だからねぇ」
もう、これ以上刈り払い機を買うことはないかもしれませんが、次に買うことがあったら、充電式にしようと思っています。そのころはもっと良くなっていることでしょう。
チェーンソーもブロワーも、紐を引いてエンジンをかけるタイプはかかりにくくて、充電式のしか使っていない今日この頃ですから。






 

2025年8月29日金曜日

棚の整理

ちょっと不具合があって、コンピュータを初期化しました。
初期化には数時間かかるので、その間は手持ち無沙汰、お昼休みに食卓のわきの棚に置いてあるビンを掃除することにしました。


とりあえず、全部食卓に出して、棚の埃をきれいにします。


棚もビンも、テレビの陰になっているので、掃除が行き届かず、すっかり埃をかぶっていました。


ビンに入っているものは基本そのままにしましたが、ばらばらになった楷の木の実、先住猫のトラの爪の抜け殻、犬のうなぎやアルシの抜いた歯などは捨てました。


そして、よりよく飾るためのアイデアを持ってなかったので、ただ元に戻しました。


それでも、きれいになったし、糊ビンは糊ビン、化粧ビンは化粧ビンと一応所在を確認して一緒に並べることができたし、よかったよかった。
夕方には、コンピュータが復活しました。





 

2025年8月28日木曜日

私の一日

暑いから、草刈りをしないで本棚の掃除をしようと、埃が積もった本を2冊取り出して、ブラシを持って、玄関の扉を開けて外に出て、埃を払った日のことです。


あらっ、玄関の扉がその日もきちんと閉まりません。このところ、自動では「かちゃっ」と締まりきらず、ラッチボルトが引っかかって途中で止まります。そこで本は上がり框(かまち)に置いておいて、作業棟から油さしを持ってきて、扉の取っ手などに油をさしました。おかげで扉がきちんと閉まるようになったので、油さしを作業場の棚に戻しに行くと、作業台の上に置いてある接合した板が目に入りました。
織物仲間のKさんにつくってあげる約束をした板を貼り合わせただけで、厚みを削っていないし、大きさに切ってもいません。


忘れないうちに削って置こうと貼り合わせた板を手に取り、自動カンナのところに行ったら、欠けた刃を夫に替えてもらおうと、研いだ刃や取り換えに使う工具一式を入れた道具箱を準備したままになっているのを思い出しました。
「刃を替えてくれるまで、削るのを待つ?」
いえいえ、いつ替えてくれるかわかりません。自分で替えるのはおっくう、というかできない。刃はこぼれているけれど削った後で平らにすることにして、板を削り、所定の大きさに切りました。
仕上げのための手ガンナは室内に置いてあります。カンナを取りに母屋に戻り、玄関を開けて、上がり框に置いてある本を見て、本棚の整理をしていたことを思い出しました。

玄関に置いてあった本はとりあえず二階の本棚に戻しましたが、メダカ鉢の濁った水を替えななくてはならなかったことを思い出し、井戸水をバケツ2つに汲んでちょっとだけ陽にさらし、メダカ鉢の水を半分ほど捨てて、新しい水を足しました。

もう1輪、コウホネが咲きそう

次は、板の仕上げです。そうこうしているうちに、お昼が近づき、お腹もすいてきました。


この日、Kさんの板は完成しましたが、本棚の掃除は先のべになり、本を2冊きれいにしただけで終わりました。
このように私の一日は、すべてがとぎれとぎれに過ぎていきます。











 

2025年8月27日水曜日

八郷の初秋


場所によってはそろそろ稲刈りが始まっている八郷盆地です。
田んぼはどこも黄金色、今年はなぜかヒエが目立つ田んぼが多いのですが、申し訳なくてカメラは向けられません。
今のコンバインは、ヒエごと刈っても簡単に選り分けられるのでしょうか?


稲苗を植えた後は水管理くらいで、農薬か肥料かを撒くのもドローン、あまり人影を見ることはないのですが、右端に畔の草を刈る人、左奥にも畔の草を刈る人と、2人も働いているのを見て、嬉しくなりました。