2015年9月30日水曜日

ブリキのガス台


あんてぃかーゆに、ままごと道具セットがありました。


小さな小さな、ブリキのままごと道具たちは、セットですがばらでも売っていて、おもちゃ骨董のさわださんもいつも持っている、そんなありふれたものです。


複数あるものをはなちゃんにあげて少なくなっているとはいえ、これで十分でした。
それなのに、また買ってしまいました。


というのは、素敵なブリキのガス台とセットで、500円というお値段だったからです。
おもちゃ屋さんのデッドストックだそうです。

まだ、日本が外貨獲得をおもちゃ輸出に頼っていた1950年代から60年代にかけてつくられたものでしょうか?
ガス台は、当時は日本にはなかったオーブンつきで、オーブンの中では豪華な鳥の丸焼(たぶん)ができています。
でも、ガス台の上には、レンジフードではなく換気扇があり、ガス台の右にタオルが掛かっているのが、ちょっと貧乏くさくて淋しいところです。
 

反対側にはフライパンが掛かっています。


そのガス台に、ままごとセットの小さなフライパンがぴったり乗ります。
直径2センチほどの小さなフライパン、いったいどうやって遊ぶのかと思っていましたが、ガス台があれば、楽しさ十倍です。
 

それにしてもこのままごとセット、前から思っていましたが、のこぎりがついているのが、不思議なところです。
バケツや水筒は台所にありそうですが、のこぎりは、たぶん台所にはありません。
私なら、のこぎりではなく、包丁とまな板を加えたことでしょう。
もっとも、柄にビニールチューブをかぶせたのこぎりはとてもかわいいのですが。


じつは、ピンクのガス台セットも買いました。
こちらは、このままはなちゃんにあげようか、それともブリキは危ないからというのを口実にして、開いて自分のものにしてしまおうか、ただいま、というかしばらく前から思案中です。






2015年9月29日火曜日

ピクニックバザール


旧聞になりますが、一週間ほど前に、ガラジのピクニックバザールに行ってきました。
豚小屋を改造した、Mさんの仕事場は、年々快適さが増して、すっかり居心地いい空間へと変身しています。
と言っても、今年は写真はこれだけ、撮るのをすっかり忘れていました。

なんと、このガラジのピクニックバザールは、もう開催十回目だそうです。
もしかしたら、もしかしなくても皆勤もの?第一回から欠かさず行っている気がします。
もっとも最近は何も買わず、ただkuskusさんのバーをのぞいて、そして、Mさんのカレーを食べてくるだけですが。


そんな、お客としては最低ランクなのに、kuskusさんから皆勤賞をいただいてしまいました。
十周年記念のてぬぐいです。


 十年は、あっというまですね。







2015年9月28日月曜日

石鹸置き


二週間ほど前に、牛の角でできた石鹸置きの片足が取れてしまいました。
くっつけなくちゃと思いながら、なかなかできないでいたら、もう一方も取れてしまいました。
お風呂場は、換気を心掛けていても、なかなか湿気を追い出すことができません。
牛の角はしっとり湿っていて、自然素材ゆえ水が浸み込み、接着してもまた取れるだろうと思うと、がっかりでした。

建設材料を買いにホームセンターに行ったとき、ふと思い出して石鹸置きの売り場をのぞいてみました。


すると、グッドデザイン賞を受賞した、噂の石鹸置きがありました。
これまで、牛の角の石鹸置きの前は陶器で、その前はステンレスでした。
プラスティックは使ったことがありませんが、この石鹸置きを、使ってみることにしました。
ステンレス製で、シャワーのお湯がかからないよう蓋をするタイプの石鹸置きにも、ちょっと心を惹かれましたが、石鹸置きを洗うのがそのうちおっくうになり、汚くなりそうな予感がしました。


乗せている炭入り石鹸は、もともとは艶々していましたが、乾き切らないで、表面がふやけています。


ボディーシャンプーを使えば問題ないのですが、いつまでも石鹸にこだわっている私です。
石鹸置きの先がとがっていて、水が落ちるようになっていますが、 石鹸が水浸しになるということは、まずありません。
むしろ、この石鹸置きのよいところは、石鹸と石鹸置きとの接点が極端に少ないということでしょう。くっつく面積が少ないと、石鹸も石鹸置きもよく乾きます。
もっとも、残念ながらふやけた石鹸はもとには戻らないと思いますが。


追記:

のらさんから、スマホではどうしてもコメントできないと言われています。
私自身も、いまどきさんのブログに、前はコメントできたのに、最近はまったくできなくなっています。よくわかりませんが、ケイタイやスマホからしかコメントを受けつけない設定と、パソコンからしか受けつけない設定があるのでしょうか。
困ったものですが、なんともなりません。







2015年9月27日日曜日

貯金箱

貯金箱はいったい、いつごろからあるものでしょう?
お金があれば、それを貯める容器が必要になります。

尼崎信用金庫に貯金箱博物館というのがあります。一度は行ってみたいなぁと思いながら、なかなか行けません。
その貯金箱博物館によると、アジアの貯金箱のルーツは、中国の雲南省、王(てんおう)一族の墓から出土した、今から、2100年前、前漢時代の「貯貝器(ちょばいき)」ではないかということです。

貯金箱博物館の写真
貯貝器は、青銅製で円形筒型をしています。
当時は「子安貝(こやすがい)」をお金として使っていたので、貯貝器はつまり貯金箱でした。
 
ヨーロッパでは、貴金属の小片などをいれてもらうために教会に置かれた「献金箱」が、貯金箱のルーツと言われています。
貨幣が登場する前から使われており、古代エジプトやギリシャ、エルサレムなどの古い遺跡で発見されています。
やがて、紀元前七世紀頃に貨幣が生まれます。そして、アテネやオリンピア遺跡からは、紀元前300年頃の、粘土製の、宝物寺院の形をした貯金箱が発見されています。

古代ローマの遺跡からは、三、四世紀の、洋梨型の陶器の貯金箱が数多く見つかっています。
この貯金箱は女性の乳房をかたどっているともいわれ、ヨーロッパの貯金箱の伝統的な形で、現在も、イタリアでは、よくこの形の貯金箱が使われています。


さて、『Piggy Banks』(SALVADANAI、Chronicle Books、1994)には、アメリカやヨーロッパのいろいろな貯金箱が紹介されています。


二十世紀初頭のイタリアの貯金箱です。
いわゆる、ローマ形の貯金箱です。
一方、日本では、江戸時代にはお金を壺や銭箱、銭筒などにためていました。
明治になって、貨幣制度が整い、倹約が奨励され、銀行や郵便局などの金融機関にお金を預け入れるようになりました。
また、家でもお金を貯めるように、貯金玉がつくられるました。

貯金箱博物館の写真

貯金玉は、持っているとどんな願いごともかなう 、「如意の玉(にょいのたま)」、つまり宝珠の形をしていましたが、これはローマ時代の貯金箱の名残でもあるイタリアの貯金箱を真似たものでしょうか?
宝珠に意味があるとしても、あまりにも似過ぎています。


そして、インドの貯金箱。
これもそっくりな形です。

たまたま、おめでたい形が似たのか、それとも貯金箱と言うことでローマの貯金箱を原型にしたのか、不思議なことです。
 

貯金箱は、英語ではどうしてPiggy Bank(豚の銀行)と呼ばれるようになったのでしょうか?
アメリカの絵本や児童書を見ると、子どもたちがお金が要り用になったときは、たいてい豚の貯金箱を叩き割る場面があります。
豚の多産にあやかろうと名前をつけたのかもしれませんが、私はアメリカの貯金箱と言えば、からくり貯金箱の方を想像してしまいます。


こんな貯金箱です。
実際、豚だけでなく、からくりも含めて、いろいろな貯金箱があります。

日本で、最初は「貯金玉」と呼ばれたのに、いつからか「貯金箱」になったのも不思議に思われます。
貯金玉は、東京浅草の今戸焼が発祥ではないかと言われています。
その後、各地の窯元でも、その土地に古くからある郷土玩具に穴を開けたものがあらわれ、 とくに、恵比寿、大黒、布袋、達磨、福助、招き猫などの縁起物が、いち早く貯金箱に変身していきました。
それらは「貯金玉」で、後に土以外の材料で量産されるようになってから、「貯金箱」になったのでしょうか?


これは『Piggy Banks』に載っていた、象の貯金箱です。
コインを鼻の先に置き、後ろのつまみを引っ張ると、象は鼻をあげ、コインが中に落ちる仕組みになっています。
片方が日本製、もう一方がアメリカ製です。
よく見ていると、どちらが日本製でどちらがアメリカ製か、わかってきますね。









2015年9月26日土曜日

選手交代


レモン絞り器は17年ほど前に、荒物屋さんで買ったものです。
レモン汁(本当はライム汁)を使うタイ料理をわりとよくつくる我が家では、レモン絞り器は出番の多い台所道具ですが、このレモン絞り器には欠点がありました。


絞り汁の落ちる穴が、容器の縁より高いところにあるため、種やカスが穴に溜まってくると、絞り汁もたまり、しっかり押さえていても、絞り汁が容器の中に落ちないで、縁を伝わって外にこぼれてしまうのです。
そのため、種やカスをこまめに取り除かなくてはなりませんが、それはそれほど手間でもありませんでした。


ところが、一年ほど前だったか、前にはあまり気にしていなかった欠点を見つけてしまいました。
持ち手をつけている部分の内側が、なぜか空洞になっていて、深い穴が下から上まで貫通しているのです。そのため、絞ったレモン汁がいつでもその穴に入り込みます。そして、穴の中の中まで洗いきれず、だんだん黒ずんできたのです。
ブラシの届かないところも汚れたままになっていると思うと、カビなどが心配になってきました。

「いいレモン絞りはないかしら?」
と考えるとき、思い浮かぶのは、東屋(あづまや)のジューサーです。
発売されたときに、いいなぁと思ったのですが、
「今あるのが、使えないというわけじゃないし」
と、そのときは買う気がありませんでした。
しかし、内側に開いた穴の中が洗えないとわかってからは、なんとしてでも手に入れたいと思うようになりました。

ところが、いざ買おうとしたときには、このレモン絞り器は人気が出ていて、ネットショップではいつも欠品状態でした。
たまに売り出されても瞬時に売り切れてしまい、とても手に入りにくいのです。
しかし、買わなくては。


時間をあらかじめ予告して売り出したネットショップで、とうとう手に入れました。
東屋のジューサーは、穴の位置が容器の縁より低くなっていて、種やカスが溜まっても、絞り汁が外にこぼれたりしません。


裏を見ると、伝わりにくくつくってあることがわかります。


もちろん、内側に無意味で洗いにくい穴も開いていません。


注ぎ口のところが開いているので、洗いやすい。注ぎ口の厚みが薄いので水切れがいい。
使い勝手は申し分ありません。

絞り器である蓋にはストッパーがついていて、注ぎ口のところにすっぽり入り、固定されます。そのため、あまり力を入れなくても絞れます。


ほんのちょっとした違いに見えますが、よくデザインされたものは使いやすいものです。
というわけで、17年も我が家にいた右のレモン絞り器は、お払い箱となってしまいました。






2015年9月25日金曜日

瓦のタイル


作業棟のコンクリート柱は、三角や四角の面木(めんぎ)を使って模様をつけたり、窓やステンドグラスをはめ込む穴を開けたりと、複雑な形をしていますが、瓦のタイルをはめ込む小さな穴も開いています。

 
コの字型をした、西側のコンクリート柱の内側には、二階への階段をつくります。
その上がりはなに、瓦のタイルを両側からはめています(今は置いてあるだけ)。
夫は、できたら瓦のタイルの中に明かりを入れたいようですが、タイルは固定しなくてはならず、電球が切れたときに交換できないので、明かりは入れられないかもしれません。


瓦のタイルは五年前、母屋の北側にゴミ置き場をつくったとき、その屋根に葺く瓦を買いに行って、瓦屋さんで見つけたものでした。
ゴミ置き場の屋根は、できたら瓦屋さんに転がっている余りものの瓦を集めてつくりたいと思っていたので、瓦置き場をくまなく見ていたら、出逢ったのです。

それはどこかで頼まれてつくったものの余りでした。よく焼けなかったり、ゆがんだり、割れたりしたときの予備に、多めにつくっておいたのでしょう。


夫は一目見て気に入り、柱にはめ込もうと、四枚もとめました。
 

自立するほどの厚みがあり、


裏は単純な形をしています。

さて、今年になって夫は、
「まだ、瓦のタイルは残っているかなぁ」
と、瓦屋さんに出かけて、二枚買い足してきました。

瓦は、きまった形のものは高くありません。しかし、棟瓦や左右の端や下の端の瓦、巴瓦など、特殊な形をした瓦は「やくもの」と呼ばれて割高です。
そして、鬼瓦など手仕事でつくるものは、とてつもなく高いものもあります。
この瓦のタイルも、これだけのために型をつくったなら、高かったはずですが、それは発注した人の必要分のタイルに上乗せして、もう瓦屋さんはしっかり元は取っているはず、
「余って売れるあてもないものだから安くして」
と言うのは買い手の論理で、瓦屋さんにはもちろん瓦屋さんの論理があります。

「高いこと言われなかった?」
「先手を打って、余りものだから一枚1000円でいいだろうって、2000円出した」
「そしたらどうだって?」
「それじゃあ、材料代にもならないって、ぶつぶつ言っていたよ」
「ひやぁぁ」
夫も強気で臨んだものです。
 

さて、その買い足した瓦の一枚は、作業棟から南への降り口の踊り場と言うか、つきあたりの低い壁に埋め込まれました。
面木できれいに三角模様をつけていたところを、しかも左右対称の好きな夫が、まったく中途半端な場所に、どうして瓦のタイルをはめ込む気持ちになったのか、残りの一枚はどうするのか、私は知りません。

鉄筋が入っているコンクリートを、鉄筋を切りながら、穴が貫通しないようにがりがり彫り、そこに瓦を埋め込むなんて、私なら絶対やりません。





2015年9月24日木曜日

猫の手

 
犬のうなぎは、目が悪くなってからは、日向ぼっこはしていますが、作業の見学はめったにしません。
でも、猫のトラは、いつも見学しています。

忙しくしているときに、脇にのんびり寝そべっているのを見ると、
「トラ、手を貸して」
とからかいたくなります。


そんなおり、北海道ののらさんから、『のらつうしん』と一緒に絵葉書が届きました。
これを見たら、私を思い出したと。

人は誰でも猫がマイペースなことを知っています。
それなのに、「猫の手も借りたいほど忙しい」ということわざがあるのは、猫の呑気さを羨んでのことでしょうか。


借りるなら、犬の手とか馬の手の方がずっと現実味があります。


トラは今日もマイペースです。


猫の手は、こんな手です。





2015年9月23日水曜日

大梁制作中


組んだ大梁に板を貼っています。
この板には、かみ合わせできるように、凹凸の本ざねがついています。
床を貼ったりするときは、もちろんボンドはつけませんが、この場合はボンドをつけて板と板を固めて、一枚板のようにして、地震で揺さぶられたとき、大梁が斜めに変形しようとする力に抗おうとしています。

一部、杉板に穴を開けているのは、大梁を覆う鉄骨に開けた穴に対応します。

 
これです。
この鉄骨の間に大梁がすっぽり収まり、夜作業棟の部屋に明かりをつけたとき、このガラスボウルから光が漏れるのが母屋から眺められるようつくってあります。
基本的に、夜作業するとは思えないし、ここから漏れる明かりを眺めるのはいったい誰でしょう?


杉板は、頑丈なネジにワッシャーをつけて留めています。
大梁の上部にガラスをはめて天窓にするので、杉板が雨で濡れたりすることはありませんが、ワッシャーはステンレスにしました。
ただ、ネジ釘はステンレスだと高いので、鉄釘を使っています。


大梁の長さは8メートルちょっと、貼る板は母屋の工事で残った403×18×4センチの板を、ちょっと重すぎるかなと、3センチ厚みに削って使っています。
ただし、最上部だけは、当初の計画の4センチで隙間に入れ込むため、3センチに削らないで貼りました。
重力に逆らって、わざわざ上から貼っているのは、下から貼ると、最後の一枚が貼れないからです。 


大梁は、手持ちの板二枚でちょうど収まる長さですが、つなぎ目が揃うと構造的に弱くなるので、あえて、横に二枚貼ったその次は三枚貼るというふうに、つなぎ目が重ならないように貼っています。


昨日までの進捗状況です。
南側は、最後の一枚を除いて、板を貼ったのですが、最後の一枚はつり上げるための紐が通るようにつくらなくてはなりません。


最後の板に、この紐が通るように切り込みを入れてから貼ります。
  

さて、チェーンブロックは一つで3トン持ち上げられるものを二つ使っています。
長さに限界がありますから、このままでは上まであがらないので、途中まで大梁を持ち上げたら休止して、足してあるワイヤーを外して、じかにつないで短くしなくてはなりません。