2024年のNHK大河ドラマには、江戸末期の絵師や狂歌師、戯作者などがたくさん出てきました。
我が家には、『北斎の狂歌絵本』(永田生慈監修・解説、岩﨑美術社、1980年)という本があります。
残念ながら私には狂歌の素養は皆無、解説抜きではさっぱり理解できませんが、絵を楽しむことはできます。
北斎凄しですが、当時の彫り師さん、刷り師さんの技量にも脱帽です。室内は今より暗かっただろうし、電気も眼鏡もない中で、よくできたものと感嘆する以外ありません。
じつは、これは夫の母が出版したものです。
夫の父は出版社を経営していましたが、戦時中に、父がマルクス系の本を出版して投獄されたときから、母は父の出版社で働くようになりました。
そして、長い編集者生活を経て、自分の興味に沿った専門性の高い本をつくる出版社を立ち上げ、数々の
美術や民俗学の専門書を出版した人でした。
その中で、葛飾北斎の本を何冊も出しているのは、母が北斎が好きだったからに他ならないのでしょう。
『北斎の絵手本』、『北斎漫画』、『絵本彩色通』、などなどいろいろ出していますが、我が家には、母からもらった北斎の本が3冊(うち1冊は、ただいま行方不明中)ほどあります。
『
富嶽百景』(1995年)は凝った本です。
木版画の復刻をイメージした和綴じの本で、3冊と解説書に分かれています。
富嶽百景は、富士山の見える場所での庶民の営みが描かれた絵ですが、どれもどれも興味深いものばかりです。
母の出版社は、社員が10人を超えることがなかった小さな出版社でしたが、貴重な専門書を数多く出版し、1991年には母自身が『日本の意匠辞典』を上梓しています。
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